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一般常識

「捕らわれる」「囚われる」の意味と違い

「捕らわれる」「囚われる」の意味と違い

「捕らわれる」「囚われる」の意味と違い

「とらわれる」という言葉は、「敵軍にとらわれる」「不安にとらわれる」などのように、比較的よく耳にするものです。一方、これを漢字で表そうとする場合、複数の候補があってやや面倒に感じられます。特に「捕らわれる」と「囚われる」の使い分けは、混乱してしまってどうすべきか分からないという人も多いでしょう。一体この2つの言葉は、どのような点に違いがあるのでしょうか。

今回は、「捕らわれる」「囚われる」の意味と違いについて詳しく解説していきたいと思います。

「捕らわれる」とは

捕らわれる

「捕らわれる」の意味とは、「つかまえられる」というものです。「敵に捕らわれるのだけは避けなくてはならない」「奴がこのまま捕らわれたままでいるとは思えない」「悲しいかな、今は捕らわれの身で何もできない」などのように使われます。

「捕らわれる」の「捕」という字は、「しっかり手に取る」さまを表しており、「とらえる」や「つかまえる」を意味します。

「捕らわれる」と「囚われる」の違いは、「身体的なものか精神的・心理的なものか」という点に求められます。「捕らわれる」の場合は、身体を拘束されて自由を奪われることについて使われるのが特徴です。一方「囚われる」の場合は、後述するように、精神的・心理的に自由を奪われることを言います。

「囚われる」とは

囚われる

「囚われる」とは、「固定した価値観や考え方などに拘束される」を意味する言葉です。「そんな前時代的な価値観に囚われたくない」「ふと不安に囚われることは、誰にでもある」「形式に囚われず、もっと自由に発想すべきだ」などのように使われます。また「囚われる」は、「つかまえられる」の意味で使われる場合もあります。

「囚われる」の「囚」という字は、「人が囲いの中に入れられる」さまを表しており、「とらえる」「束縛する」「とらえられる」などを意味します。

「囚われる」と「捕らわれる」は、語源が同じで意味も一部共通しますが、場面に応じて使い分けることが可能です。「捕らわれる」が前述のように、身体的な拘束について言うのに対し、「囚われる」は主に、精神的・心理的な拘束について使われるようになっています。ただ、「囚(とら)われる」の読みは常用漢字表にないため、公用文などでは使えない点は要注意です。

「捕らわれる」「囚われる」の意味と違い

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