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一般常識

「適用」「適応」「摘要」の意味と違い

「適用」「適応」「摘要」の意味と違い

適用・適応・摘要の意味と違いとは

字面や意味合いが似通っているために、使い方を混同しやすい語は多くあります。「適用」「適応」「摘要」の3つも、そうしたものに当てはまるでしょう。これらはそれぞれ微妙に重なる部分がありますが、使い方はまったく異なります。

今回はこれら3つの語の意味や使い方について見ていくことで、それぞれの違いや使い分けのポイントなどについて探ってみましょう。

適用とは

適用

「適用」とは、「当てはめて用いること」「当てはめること」という意味の言葉です。法律や規則、原理などを、事例に当てはめて用いることを指します。「災害救助法の適用事例」「会社更生法を適用する」「この場合は規則の第2項が適用される」のように使われます。

「適用」の「適」という字は、「うまくあてはまる」という意味を持っています。「用」はもちろん、「もちいる」を指します。

このように、「適用」は「当てはめる」という言葉と置き換えると分かりやすくなっています。例えば「このルールが適用される」という場合には、「このルールが当てはめられる」と言い換えるといった具合です。

「適応」などとの違いについては、以下で見てみましょう。

適応とは

適応

「適応」とは、「ある状況に合うこと」という意味の言葉です。その場の状態や条件などに、しっかり当てはまることを言います。「彼はこの状況によく適応している」「気候に適応した暮らしをする」「仕事の適応能力を探る」のように使われます。

「適応」の「適」は、前述のように「当てはまる」や「よい」を意味します。一方「応」の字は、「こたえる」や「状況などに見合うような行動をとる」という意味を持ちます。

「適応」と「適用」は、読みや意味合いは近いものの、実際には明らかな違いがあります。「適用」は「規則などを当てはめること」を意味しますが、「適応」は「状況などにうまく当てはまること」を意味しています。使い分ける際は、この点に留意することが大切です。

摘要とは

摘要

「摘要」とは、「大切な箇所を抜き書きすること」という意味の言葉です。文書から、重要な部分を取り出して記述することを言います。また、そうやって抜き書きされた部分も指します。「こちらが改正案の摘要になります」「論文に摘要を添えて提出する」「摘要欄に記載漏れが見られる」のように使われます。

「摘要」の「摘」は、「つむ」や「選び取る」を表す漢字です。一方「要」の字は、「かなめ」や「大事な部分」を意味しています。

「摘要」と「適用」は、読みは同じですが、このように意味合いは違います。「摘要」は「重要箇所の抜き書き」を意味しており、「適用」のような「当てはめる」という意味はありません。使い分ける際は、それぞれの字の意味の違いについて意識しておきましょう。

「適用」「適応」「摘要」の意味と違い

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