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一般常識

「定時」「定刻」「刻限」の意味と違い

「定時」「定刻」「刻限」の意味と違い

「定時」「定刻」「刻限」の意味と違い

「時」に関する言葉は数多くありますが、「ある決まった時間」を表す言葉も、いくつかの種類が思い浮かびます。「定時」「定刻」「刻限」の3語はその代表例ですが、この3つはそれぞれどのように区別されるのでしょうか。用法やニュアンスに違いがあることは分かるものの、具体的に説明しようとすると、なかなかうまくできないという人も多いでしょう。

今回は、「定時」「定刻」「刻限」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、これらの使い分けが知りたい方は参考にしてみてください。

「定時」とは

定時

「定時(ていじ)」とは、「一定の時期」「定期」という意味の言葉です。また、「きまった時刻」も意味します。「定時制高校」「定時株主総会」「定時に退社する」「定時連絡を入れる」などのように使われます。

「定時」の「定」は、「やすらかになる」や「整える」などのほか、「決まり」「規則」といった意味もあります。「時」は、この場合、「さだめられた期日、期限」「24時間のうちのある一点」などの意味を表します。

「定時」と「定刻」は、一般的には同じような意味合いで使われるケースが多く、ほぼ同義と考えることもできます。ただ、「定時」には「一定の時期」の意味が含まれますが、「定刻」にはそうした意味はありません。この点は、両者の違いに挙げられます。

「定刻」とは

定刻

「定刻(ていこく)」とは、「決められた時刻」「一定の刻限」という意味の言葉です。「映写機のトラブルで、映画は定刻より15分遅れてスタートした」「この航空会社は9割近くが定刻通りに運航している」のように使われます。

「定刻」の「刻」は「きざむ」を表す漢字ですが、この場合は「とき」「時間」を意味し、「時刻」と同じ使われ方になります。

「定刻」と「定時」は、上記のようにほぼ同じ意味の言葉です。ただ、これも前述のように、「定刻」には「一定の時期の」意味合いはありません。また、「定刻」の語は「定時」に比べ、予定や規則的な意味合いが強い点も使い分けのポイントになります。

これに対し「刻限」の語は、後述するように、「定時」「定刻」とはかなり使われ方が違います。

「刻限」とは

刻限

「刻限(こくげん)」とは、「特に限定した時刻」「さだめられた時間」という意味の言葉です。「約束の刻限になっても彼は現れなかった」「閉館の刻限までは少し間がある」などのように使われます。

また、「刻限」には「とき」「時刻」の意味もあります。この場合は、「彼女はいつもより早い刻限に家を出た」「この刻限には彼はまだ寝ているはずだ」などのような使われ方をされます。

「刻限」の「限」という字は、「境界」「仕切り」「範囲」「制限」などの意味を表します。

「刻限」と「定時」「定刻」は、大まかな意味合いは似ているものの、具体的な用法はかなり違います。「刻限」の場合は、「時間的なリミット」の意味合いが強い点が特徴です。許容範囲内の時間を指す際に使われることが多くなっていますが、「定時」や「定刻」には特にそうしたニュアンスはありません。

「定時」「定刻」「刻限」の意味と違い

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