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一般常識

「単行本」「文庫本」の意味と違い

「単行本」「文庫本」の意味と違い

「単行本」「文庫本」の意味と違い

最近は本を電子書籍で読むケースが増えましたが、紙の本もまだまだ人気があります。ところでそうした紙の出版物を指す言葉として、「単行本」と「文庫本」の2つをよく目にするようになっていますが、これらがどう違うのかご存知でしょうか。比較的本をよく読む人でも、意外にすんなり答えられないテーマかもしれません。

今回は、「単行本」と「文庫本」の意味や違いなどについて詳しく解説していきますので、両者の使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「単行本」とは

単行本

「単行本(たんこうぼん)」とは、「単独で刊行される本」という意味の言葉です。全集や叢書(そうしょ)などの一冊としてではなく、一冊だけを単独に刊行した本を指します。「ハードカバー単行本」「書き下ろし単行本」などのように使われます。

「単行本」という言葉は、中国渡来のものになります。もともと出版物として本来的な形式ですが、収蔵に困難な大部のものも多かったため、一般的には叢書(種々の書物をまとめたシリーズ)の形にしたものが好まれました。つまり「単行本」は、「叢書」の対語に位置付けられます。一方、現在の日本では、「雑誌」の対語として用いられる場合も多くなっています。

「文庫本」との主な違いも、「叢書ではない」という点に求められます。なお、「漫画単行本」はシリーズのことも多くなっていますが、この場合は「雑誌に連載されたものを単独にまとめる」という意味で、「単行本」と呼ばれています。

「文庫本」とは

文庫本

「文庫本(ぶんこぼん)」とは、「A6判の小型叢書」という意味の言葉です。統一性を持たせた装丁の表紙を付けて、さまざまな著作類をおさめた小型本のシリーズを指します。「文庫」と呼ぶこともあり、この場合はB6判やB7判など大きさはさまざまですが、「文庫本」と呼ぶ場合は、通常A6判のものを指すようになっています。

「文庫本」で歴史的に最も古いのは、ドイツの「レクラム文庫」(1867年発刊)であるとされています。日本ではこれに倣った「岩波文庫」が1927年に創刊されたことで、一般に定着しました。

「単行本」との最大の違いは、上記のように「シリーズである」点にありますが、細かい点でもいろいろと異なります。サイズは「単行本」がB6判あるいは四六判であるのに対し、「文庫本」は前述のようにA6判と、「単行本」より小型です。また価格も、「単行本」が1,000円~2,000円であるのに対し、「文庫本」は500円~1,000円と、比較的安い傾向にあります。

その他、「文庫本」には解説やあとがきが付くことが多いが、「単行本」にはほとんどないなどの点も、使い分けのポイントとなっています。

「単行本」「文庫本」の意味と違い

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