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一般常識

「体形」「体型」「体系」「大系」「隊形」の意味と違い

「体形」「体型」「体系」「大系」「隊形」の意味と違い

体形・体型・体系・大系・隊形の意味と違い

日本語に多く存在する同音異義語ですが、「たいけい」と読む言葉もたくさんあります。中でも「体形」と「体型」、「大系」と「体系」といったものは、どういった意味の違いがあるのか混乱しやすくなっています。

そこで今回は、「体形」「体型」「体系」「大系」に加え、「隊形」の意味や違いについて詳しく解説していきます。

体形とは

「体形」とは、文字通り「体の形」を意味する言葉です。人や動物、モノなどの外見的な姿かたちに対して使われます。「体」は主に生物の頭から足までの前身を意味し、「形」は中身を除いたモノの外側の姿を意味しています。「すばらしい体形をしている」「体形にはこだわっている」などのように使われます。

「体形」と「体型」は、区別が難しいところです。実際に、新聞では両者を同一の意味の言葉として、「体形」に統一しています。しかし、それ以外では微妙な使われ方の違いも存在します。後述するように、「体型」は他との比較を前提としているのに対し、「体形」はそうしたものを踏まえていません。他との差異は関係なく、そのモノ自体が持つ姿かたちの特徴に対して使われるのが、「体形」のポイントです。

体型とは

「体型」とは、「体格の形」を意味する言葉です。人間や動物、モノなどの外見のあり方に対して使われます。「体」の意味合いは上で説明した通りで、「型」は「物の形をかたどったもの」「タイプ、形式」などの意味合いがあります。「昔からの体型を保っている」「あの人は細身の体型だ」「理想の体型に近づいた」などのように使われます。

「体型」の意味合いは、上記のように「体形」とほとんど変わりません。これも前述のように、新聞では両者は同じ意味の言葉とされています。その上でわずかな違いを挙げるなら、「体型」は「他との比較」を踏まえて使われるという点があります。同じ種類の他のものとの差や違いについて述べる際に、「体型」という言葉を使う傾向があります。

体系とは

「体系」とは、「要素間に秩序が認められるような全体」という意味の言葉です。個々の多様な要素が、それぞれ一定の原理や規則に基づいてまとめられている集合を指します。「システム(system)」とも呼ばれます。「系」は、「すじ」や「ひも」を意味する言葉です。

「体系」には、主に2つの種類があります。1つは知識・思考に関するもので、これには「理論体系」や「哲学体系」が含まれます。具体的には、博物学における系統的分類法や、カントやヘーゲルといった19世紀のドイツ哲学などが、例として挙げられます。もう1つは物理的な組織に関するもので、これは生物の神経系統や、銀河系といったものが代表的です。

「大系」との違いについては、以下で見ていきましょう。

大系とは

「大系」とは、「著作や論文をまとめて編集した書物の集合」という意味の言葉です。同じテーマや傾向を持つ著作・論文を広く集め、全体を概観できるよう一定の規則に基づいて編集した書物のあつまりを指します。この場合の「大」は「規模がおおきい」を表し、「系」は「システム」を表します。「漢文大系」「国史大系」などのように使われます。

「大系」は「体系」と混同しやすい言葉ですが、意味合いにははっきりと違いがあります。上で説明したように、「体系」は「理論や組織のシステム」を指すのに対し、「大系」は「書物のあつまり」を指しています。「大系」の内容は「体系的」ですが、書物自体を指して「体系」と呼ぶことはありません。

隊形とは

「隊形」とは、「部隊の並んだ形」という意味の言葉です。戦闘などに際し、目的や作戦に即して並べた部隊の形状を言います。この場合の「隊」は、主に軍隊の単位である「部隊」を指していますが、単に「集団」を表すこともあります。「隊伍」「フォーメーション」などとも呼ばれます。「戦闘隊形を取る」「隊形を整える」「体操隊形にひらく」などと使われます。

歩兵部隊の「隊形」の例としては、「縦隊」や「横隊」、「傘型隊形」「散開隊形」などがあります。

このように、「隊形」は軍隊などの集団の並び方を指しており、「体形」や「体系」「大系」などとはまったく意味合いが違います。

「体形」「体型」「体系」「大系」「隊形」の意味と違い

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