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「ストラテジスト」「エコノミスト」「アナリスト」の意味と違い
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「ストラテジスト」「エコノミスト」「アナリスト」の意味と違い
職業や肩書を表すカタカナ言葉は、さまざまな業界に存在しますが、金融業界には特にそうしたものが目立ちます。「ストラテジスト」「エコノミスト」「アナリスト」の3つもその一種ですが、これらはいずれもたびたび耳にするわりに、詳しい役割や違いなどが分かりづらくなっています。一体この3語は、どういった点で区別できるのでしょうか。
今回は、「ストラテジスト」「エコノミスト」「アナリスト」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。
「ストラテジスト」とは
「ストラテジスト(strategist)」とは、簡単に言えば「投資戦略のプロフェッショナル」を意味する言葉です。「戦略」を意味する「strategy」に由来しています。
主な仕事内容は、その時々の経済状況や市場トレンド、産業・企業の動向といったさまざまな情報を基に投資環境の分析を行い、投資戦略を立案し、投資家やファンドマネージャーに提供するというものです。外資系証券会社や投資顧問会社などに在籍して活動しています。
直接の資格は存在しませんが、採用に際しては、証券アナリストや公認会計士などの資格を条件とされることが多くなっています。
「エコノミスト」や「アナリスト」との違いは、「投資戦略の立案提言」を仕事の中心とするところにあります。
「エコノミスト」とは
「エコノミスト(economist)」とは、経済学者などの「経済の専門家」を意味する言葉です。「経済」を意味する「economy」に由来しています。
「エコノミスト」の主な仕事は、経済の動向に関する調査・分析・予測です。官公庁、大学などの研究機関やシンクタンク、金融機関等に属して活動することが多くなっています。また、世界銀行やIMFといった国際機関にも、多くの「エコノミスト」が存在します。
やはり特定の資格などはありませんが、大学や大学院で経済を専攻、研究した上でなるというケースが一般的です。高度な経済情報の収集・分析能力が求められます。
「エコノミスト」は、投資家に向けた経済情報分析や調査結果報告などのほか、メディアを通じた情報発信といった活動も行う点が、「ストラテジスト」や「アナリスト」との違いとなっています。
「アナリスト」とは
「アナリスト(analyst)」とは、「analysis(分析)」に由来する語で、文字通り「分析の専門家」を指します。経済・金融関連の用語として使われる場合は、「金融機関に在籍し、企業の財務状況や動向などを調査・分析して、投資家やファンドマネージャーに提供する役割の者」を意味します。
「アナリスト」が分析する対象は、経済分野に限られません。政治情勢といった、経済に影響を及ぼす情報の収集・調査も手がけます。さまざまな分野ごとに専門家がおり、株式や債券など金融商品に特化した「アナリスト」がいる一方で、自動車業界や電機業界といった特定業界を専門とする「アナリスト」も存在します。
このように、「アナリスト」は「各種情報の分析評価」に焦点を絞っている点が、「ストラテジスト」「エコノミスト」との違いになります。「ストラテジスト」は情報分析に関しては自身で行わない場合もあるので、明確に「アナリスト」と使い分けられます。
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