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一般常識

「相殺(そうさつ)」「相殺(そうさい)」の意味と読み方の違い

「相殺(そうさつ)」「相殺(そうさい)」の意味と読み方の違い

「相殺(そうさつ)」「相殺(そうさい)」の意味と読み方の違い

「相殺(そうさつ)」とは、「互いに殺し合うこと」という意味の言葉です。複数の人物が命をかけて争う場面や、そうした事態になりかねない場面において使われます。「彼らは互いに憎しみを募らせた結果、相殺によって共に命を落とした」のような使い方をされます。

これに対し「相殺(そうさい)」とは、「物事の相反する要素や競合する要素が、互いに差し引きされること」を意味します。AとBという別々の要素同士がぶつかって、互いに打ち消し合う作用を起こすことを言い、「これまで積み上げてきた実績が、一度の大失敗ですべて相殺されてしまった」のように使われます。
一般的に「相殺」の語が使われる場合は、この意味を指すことが多くなっています。この場合の「殺(さい)」の字は、「へらす」の意味になります。

一方、民法で使われる場合の「相殺(そうさい)」は、「2人の人物がお互い相手方に対して同種の債券を持つ場合、双方の債務を対当額だけ差し引いて消滅させること」という意味になります。

このように、「相殺」は「そうさつ」と読む場合と「そうさい」と読む場合の2種類があり、それぞれ意味に違いがあります。ただ、場合によっては「そうさい」の意味で「そうさつ」と読むケースもあり、この点は少々ややこしいところです。もともと「帳消し」の意味の「相殺」に「そうさつ」の読み方はありませんが、慣用的に「そうさつ」が用いられてきた結果、「そうさつ」と呼んでも一概に間違いにはあたらないとされるようになりました。
ただ、本来読み方に応じた意味の違いがある点は、踏まえておいた方が良いでしょう。

「相殺(そうさつ)」「相殺(そうさい)」の意味と読み方の違い

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