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一般常識

「即効性」「速効性」「速攻性」の意味と違い

「即効性」「速効性」「速攻性」の意味と違い

「即効性」「速効性」「速攻性」の意味と違い

読み方が同じで漢字表記や意味合いが異なる種類の言葉を、「同音異義語」と言います。日本語にはこの同音異義語がたくさんあることで知られていますが、その一種として「即効性」「速効性」「速攻性」というものが挙げられます。これらはいずれも「そっこうせい」と読み、意味合いもかなり似通っていることから、区別がつきにくいと感じる人も多いでしょう。果たしてこの3つは、どのような点に違いがあるのでしょうか。

今回は、「即効性」「速効性」「速攻性」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分け方に悩んでいる人は、参考にしてみてくだい。

「即効性」とは

即効性

「即効性」とは、名詞の「即効」に、接尾辞(言葉の後ろに付いて派生語を作る役割の語)の「性」を加えてできた言葉です。「即効」の意味は、「すぐに効き目が表れること」というもので、主に薬の効果について使われます。「性」は、この場合「物の性質・傾向」を表しています。つまり「即効性」とは、「(薬などの)効き目がすぐに表れる性質や、その度合い」といった意味の言葉であると言うことができます。「この風邪薬は即効性がある」「あまり即効性の高い薬にばかり頼っていると、体に負担をかけることになる」のように使われます。

「速効性」とは似た意味合いを持ちますが、使われる分野に違いがあります。「即効性」の場合、主に治療薬の効き目について使われる点が特徴です。これに対し「速効性」は、後述するように主として農学などの分野で使われるようになっています。

「速効性」とは

速効性

「速効性」は、名詞「速効」に接尾辞「性」を加えてできている言葉です。「速効」の意味は、「早く効き目が表れること」といったものになります。一方、この場合の「性」は、上記のように「物の性質」を表しています。つまり「速効性」とは、「効き目が早く表れる性質、またその度合い」といった意味を表すと言えます。

このように、「速効性」と「即効性」は基本的に同じ意味を持っていますが、上で述べたように、使われる分野に違いがあります。「即効性」が主に病気の治療薬一般について使われているのに対し、「速効性」は、農学や歯学などの専門用語として使われるようになっています。たとえば「速効性肥料」「速効性表面麻酔剤」といった具合です。そのため即効性」に比べると、日常で「速効性」が使われる頻度は少なくなっています。

「速攻性」とは

速攻性

「速攻性」とは、名詞「速攻」に接尾辞「性」を付けた言葉です。「速攻」は、「競技や試合などで、相手に隙を与えず機敏に攻撃すること」を意味します。そこへ「性質」を表す「性」が加わっているので、「速攻性=素早く攻撃する性質や、その度合い」であると言うことができます。

ただ、実際には「即効性」や「速効性」との意味の違いは、ほとんど無いと言って良いでしょう。「速攻性」の語が使われる場合は、これらと同じような意味合いを持たせていることが通常です。しかし、「速攻性」という言葉はあまり一般的なものではなく、使われるケースはそれほど多くありません。ですので、一般に「効き目が早い」という意味を表す場合は、「即効性」を使うのが無難と言えます。

「即効性」「速効性」「速攻性」の意味と違い

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