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一般常識

「宿直」「当直」「夜勤」の意味と違い

「宿直」「当直」「夜勤」の意味と違い

「宿直」「当直」「夜勤」の意味と違い

人間の生活は昼間が活動の中心となりますが、それ以外の時間帯に働く必要のある仕事も少なくありません。そうしたところでよく使われるのが、「宿直」「当直」「夜勤」の3つの言葉です。これらはいずれも、夜間に働くといった意味合いで共通するように見えますが、明確な違いなどはあるのでしょうか。使い分けのポイントがあるとすれば、どこなのかが気になります。

今回は、「宿直」「当直」「夜勤」の意味や違いについて解説していきますので、これらを使い分ける際の参考にしてみてください。

「宿直」とは

宿直

「宿直(しゅくちょく)」とは、「会社や工場、学校などにおいて、勤務者が交替で泊まり込みを行い、夜間の勤務にあたること」という意味の言葉です。また、その任務にあたる人についても言います。「宿直員」や「宿直室」のように使われます。

「宿直」はもともと、「宮廷や役所に泊まって、夜間警備などの勤務をすること」を指し、「とのい(殿居の意)」と読んでいました。また「宿直(とのい)」には、「夜間に貴人のそばに侍して不寝番をすること」「貴人の寝所に女性が奉仕すること」の意味も含まれます。

「当直」との違いは、「夜間の当番のみを指す」点にあります。これに対し「当直」は、後述するように「日直」も含んでいます。一方「夜勤」とは、法定労働時間外の業務にあたる点で使い分けられます。

「当直」とは

当直

「当直(とうちょく)」とは、「日直や宿直にあたること」という意味の言葉です。また、そうした任務に就く人についても言います。「当直の医師が対応にあたる」「当直員に1人欠員が出た」などのように使われます。

「当直」と「宿直」の違いは、上記のように「日直(昼間の当直業務)を含むかどうか」という点にあります。「宿直」が夜間の業務しか指さないのに対し、「当直」の場合は夜か昼かにかかわらず、当番制で決められた業務にあたることを指しています。

「当直」勤務が行われるのは、長時間連続して行う必要がある仕事が中心です。例えば医師や介護職員は、患者などに対し24時間体制での対応が求められることから、「当直」制が取られるケースが多くなっています。

「夜勤」とは

夜勤

「夜勤(やきん)」とは、文字通り「夜間に勤務すること」という意味の言葉です。「レストランの夜勤スタッフ」「夜勤明けに仮眠を取る」などのように使われます。

「当直」とは、やはり「昼間の業務を含まない」という点で区別されます。一方「宿直」は、夜間の勤務のみを指す点で共通しますが、細かい点では明確に違います。「宿直」が法定労働時間外の勤務で、通常とは異なる業務を行うのに対し、「夜勤」は法定労働時間内の勤務で、業務内容も通常と変わらない点が特徴です。

「宿直」では、緊急時のための待機や巡回が主な業務となり、睡眠施設が確保されています。その代わり、深夜の賃金割増は適用されません。一方、通常業務の「夜勤」では、22時~翌5時までの間は深夜の割増賃金が支払われるよう法律で定められています。

「宿直」「当直」「夜勤」の意味と違い

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