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一般常識

「心配」「不安」「懸念」「懸案」「危惧」「憂慮」の意味の違い

「心配」「不安」「懸念」「懸案」「危惧」「憂慮」の意味の違い

心配・不安・懸念・懸案・危惧・憂慮の意味の違い

「何かを気にして恐れること」という意味の言葉には、いろいろなものがあります。よく使うものでは「心配」や「不安」がありますが、その他にも「懸念」や「危惧」などさまざまです。これらの意味はよく似ているものの、それぞれニュアンスや使い方に微妙な違いがあります。

そこで今回は、「心配」「不安」「懸念」「懸案」「危惧」「憂慮」という6つの言葉の意味の違いについて、詳しく解説していきます。

心配とは

「心配」とは、「ものごとの成り行きなどを気にして、心を悩ますこと」といった意味の言葉です。何かよくないことが起きないかと、あれこれ気をもむことを言います。また、「いろいろと世話を焼くこと」という意味もあります。読み方は、「しんぱい」です。
「心を悩ます」という意味では、「子どもが心配でしょうがない」「何かと心配の種が尽きない」といった具合に使われ、「世話を焼く」という意味では、「ご心配いただきありがとうございます」「隣の人に食事の心配をしてもらった」のように使われます。

「心配」のポイントとしては、「気になること」の対象が具体的で明確であるということがあります。例えば天候や渋滞、ケガや金銭など、はっきりした対象に向けて使われることが多くなっています。

「不安」などとの違いについては、以下で見ていきましょう。

不安とは

「不安」とは、「気がかりで落ち着かないこと」を意味する言葉です。これから起こる事態への恐れで、心が安定しない状態を言います。読み方は、「ふあん」です。
「安」は「やすらか」や「落ち着いているさま」を意味しており、そこへ否定の「不」が付くことで、「落ち着かない、やすらかでない」を表す言葉となります。「将来が不安だ」「不安な夜が続く」のように使われます。

「不安」の特徴は、「漠然としたものに対する恐れ」であるという点にあります。天気など具体的なものに対して使われる場合もありますが、どちらかというと将来や社会状況などの、曖昧でとらえどころのないものに対して使われることが多くなっています。この点は、前述の「心配」との違いに挙げられます。

懸念とは

「懸念」とは、「気にかかって心から離れないこと」を意味する言葉です。あることが心に引っかかり、安心できない状態を指します。読み方は、「けねん」になります。
「懸念」の「懸」は「つりさげる」「ひきかける」を意味し、「念」は「おもう」を意味します。「最悪の事態が懸念される」「浸水などの被害が懸念される」などのように使われます。

「懸念」は、これから起こりそうな悪い事態に対して使われる言葉です。そうした意味では「心配」とほとんど同じと言えますが、使われ方には微妙な違いがあります。「懸念」は「心配」に比べて堅い表現で、ビジネスや学問など、どちらかというとフォーマルな場所で使われることが多くなっています。

懸案とは

「懸案」とは、「結論が出せずにずっと引きずっている案件」を意味する言葉です。以前から問題とされていながら、いまだに解決していないことがらを指します。「けんあん」と読みます。
「懸」は前述のように「ぶらさげる」などを意味しており、「案」はこの場合、「調べることがら」を意味しています。「懸案事項が山積みだ」「かねてからの懸案に、ようやく解決の目途がついた」などのように使われます。

「懸案」はかなり堅い表現であり、使う場面は限られます。具体的には公的機関の発表やニュース記事などで、ビジネスシーンでもよく使われます。逆に日常生活ではほとんど使われることはなく、この点は「心配」や「不安」との違いに挙げられます。

危惧とは

「危惧」とは、「上手くいかないのではないかとあやぶむこと」という意味の言葉です。悪い結果を予想し、恐れることを言います。読み方は、「きぐ」です。
「危」は「あやぶむ」を、「惧」は「おそれる」を意味します。「危惧した通りの事態になった」「密かに危惧の念を抱いていた」「この生物は絶滅危惧種だ」のように使われます。

「危惧」という言葉は、「懸念」と意味合いがよく似ています。堅い表現であることも同様ですが、内容には微妙な違いがあります。「危惧」の対象は「懸念」に比べ、より具体的となっており、「危惧」の表現の方がより切迫した恐れという印象を持ちます。

憂慮とは

「憂慮」とは、「思いわずらうこと」という意味の言葉です。ある問題に対し、あれこれと考えて悩むことを指しています。読み方は「ゆうりょ」になります。
「憂慮」の「憂」は「うれえる」「思いなやむ」を意味し、「慮」は「考える」「思いを巡らす」を意味します。「深い憂慮を表明する」「憂慮すべき事態だ」「この問題は憂慮に堪えない」などのように使われます。

「憂慮」を辞書で調べると、「心配すること」や「不安に思うこと」と説明されています。つまり、「憂慮」は「心配」や「不安」と同じ意味の言葉と言うことができます。違いは使い方で、「憂慮」は政府の発表やニュース記事など、かなりフォーマルな場面で使われるようになっています。一方「懸念」との違いは、「懸念」がこれから起こりそうなことへの不安であるのに対し、「憂慮」は現在起こっていることへの心配の念であるという点にあります。