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一般常識

「進行」「侵攻」の意味と違い

「進行」「侵攻」の意味と違い

「進行」「侵攻」の意味と違い

日本語には、読みが同じで意味が異なる「同音異義語」が多いことで知られますが、「進行」と「侵攻」の2語も、そうしたものの一種にあたります。どちらも「しんこう」と読む熟語で、使われる場面が重なる場合もあることから、意味を混同するケースも少なくありません。しかし、両者の意味は全く別で、はっきりと使い分けることが可能です。では、その使い分けのポイントはどの辺にあるのでしょうか。

今回は、「進行」と「侵攻」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けが気になる方は参考にしてみてください。

「進行」とは

進行

「進行」とは、「ある場所に向かって移動すること」「すすんでゆくこと」という意味の言葉です。主に乗り物の動きについて言い、「列車は快調に進行している」「車を運転する時は、進行方向が規制された車線に気を付けろ」などのように使われます。

「進行」はまた、「作業や活動などが、あらかじめ考えていた線に沿って進むこと」「活動・作業などを進めること」という意味も持ちます。この場合は、「式典はつつがなく進行して終了した」のように使われます。さらに、「物事(病気など)が悪化する」という意味合いもあり、この場合は「癌の進行が早い」などの使い方をされます。

「進行」と「侵攻」は、読みは同じでも意味合いは全く違います。「進行」の場合は、「移動すること」や「すすんでゆくこと」のみを表す点が特徴です。

「侵攻」とは

侵攻

「侵攻」とは、「敵地に侵入して攻めること」という意味の言葉です。他国の領地などに入り込み、武力をもって攻撃することを言います。「1961年の4月、アメリカはキューバを侵攻した」「懸念されていたA国によるB国への侵攻が、現実のものとなった」などのように使われます。

「侵攻」と「進行」は、上で述べたように、意味合いが全く違います。「進行」が前述のように、「(列車などの乗り物が)移動すること」「(作業などが)進むこと」を意味するのに対し、「侵攻」は「自分のものではない領地に入り込んで攻めること」を意味しています。

そのため、両者は同じような場面で使われたとしても、表す内容は全く変わってきます。たとえば「首都へ進行する」では、単に「首都へ向けて移動している」の意味ですが、「首都へ侵攻する」では、「他国の首都に武力で攻め込む」の意味になります。

「進行」「侵攻」の意味と違い

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