一般常識
「正当(正当性)」と「正統(正統性)」の意味と違い

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正当(正当性)・正統(正統性)の意味と違いとは
「正当」と「正統」は、共に「せいとう」と読む熟語です。では、「“せいとう”な権利」という場合には、どちらの表記を使うのが正しいのでしょうか。それぞれの意味をきちんと知ることで、正しい使い分けができるようになります。
今回は、「正当(正当性)」と「正統(正統性)」の意味や違いについて解説していきましょう。
正当とは(正当性とは)
「正当」とは、「道理にかなっていて正しいこと」という意味の言葉です。ものごとにきちんと理屈や筋が通っていて、誤りがないことを指します。また、そうしたさまも言います。「発言するのは正当な権利だ」「正当に扱われることを望む」「どんな言い訳も正当化できない」のように使われます。
「正当性」の場合は、「法律や社会通念から見て、理に適った状態であること」という意味になります。「彼の主張には正当性がある」「正当性に欠ける議論だ」のように使われます。
「正当(正当性)」の「正」は「ただしい」を表しており、「当」もこの場合、「道理にかなっている」「ただしい」といった意味を表します。
「正統(正統性)」との違いについては、以下で見てみましょう。
正統とは(正統性とは)
「正統」とは、「正しい系統や血筋」という意味の言葉です。いくつかに分かれたうちの、本流である系統・血筋を指して言います。「正統(正統性)」の「統」という字は、この場合「血筋」などの意味を持ちます。「彼が正統な後継者だ」「源氏の正統にあたる人物」のように使われます。また、「創始者の教えや学説を正しく受け継いでいること」という意味でも使われ、この場合は「保守の正統」「正統な学説」などのように使われます。
「正統性」という場合は、「ある社会の政治権力が正しいとされる根拠」といった意味合いになり、「現在の政府は正統性を欠く」のように使われます。
このように、「正当」と「正統」は、使われる対象に違いがあります。「正当」は「権利」や「主張」などに対して使われるのに対し、「正統」は「血筋」や「系統」などに対して使われるようになっています。「正当」の反対語は「不当」、「正統」の反対語は「異端」という違いを憶えておくと、使い分けしやすいでしょう。
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