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一般常識

「生息」「棲息」の意味と違い

「生息」「棲息」の意味と違い

「生息」「棲息」の意味と違い

「生息」と「棲息」は、どちらも「せいそく」と読む同音異義語です。「息」の字も共通しており、意味合いもほとんど同じように見えることから、使い分けに悩むケースが少なくありません。ただ、一般的な使われ方の傾向には多少の違いが見られ、それに基づいて使い分けることも可能です。ではその違いとは、具体的にどんな所にあるのでしょうか。

今回は、「生息」と「棲息」の意味や違いについて解説しますので、これらの使い分けが知りたい方は参考にしてみてください。

「生息」とは

生息

「生息」とは、「人間や動物が生きながらえること」という意味の言葉です。生物がある場所にすんでいることについて言う言葉で、「サバンナに生息する動物」「20万年ほど前にアフリカを生息地域としていた人類は、約16万年前ごろになるとユーラシア各地に進出していった」などのように使われます。

「生息」はまた、「生活すること」の意味も持ちます。この場合、「都会に生息するさまざまな人々」などのような使い方をされます。

「生息」の「生」は「草や木が地上に生じてきた」象形から成り、「はえる」や「いきる」を意味します。「息」の字は「心臓部から鼻に抜ける“いき”」を表していますが、この場合は「生きる」の意味になります。

「生息」と「棲息」は、基本的に同じ言葉と言えますが、細かい点で違いを指摘できます。「棲息」が主として動物について使われるのに対し、「生息」は人間と動物の双方に使われる点が特徴となっています。

「棲息」とは

棲息

「棲息」とは、「ある場所に住んで生活すること」という意味の言葉です。「繁華街には怪しげな者も棲息している」「野生生物の棲息地域」「希少な生物が多く棲息する島」などのように使われます。まれに「栖息」の表記が使われる場合もあります。

「棲息」の「棲」の字は、「鳥が木にひっそりとしている」さまを表しており、そこから「すむ」「動物が巣を作って、その中で生活する」「ゆったりとくつろぐ」などの意味で使われるようになりました。

「棲息」と「生息」は、上記のようにほぼ同じ意味の言葉です。しかし使用の傾向には違いがあり、「生息」が人と動物の双方に使われるのに対し、「棲息」は主に動物を中心に使われる点が特徴となっています。また、「棲」は常用外の漢字である点も、「生息」との使い分けのポイントとなります。

「生息」「棲息」の意味と違い

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