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「シーズ」の意味とは?使い方や例文・「ニーズ志向」の違い

「シーズ」の意味とは?使い方や例文・「ニーズ志向」の違い

「シーズ」の意味とは?使い方や例文・「ニーズ志向」の違い

マーケティングに関連する言葉として、「シーズ」というものを聞いたことのある人も多いでしょう。英語の「種」に由来する言葉ですが、ビジネスシーンでは一体何を表すのでしょうか。実は詳しく知らないという人もいるかもしれません。

今回はそうした人のために、ビジネス用語としての「シーズ」意味や使い方について、詳しく解説していきたいと思います。

「シーズ」の意味

「シーズ」の意味とは

ビジネスで使われる「シーズ」とは、「企業が保有する事業化や製品化の可能性のある技術、またはノウハウ」といった意味の言葉です。そのままの形では消費者に提供できないため、現在のところ世には出ていないものの、新しくビジネスとして展開できる可能性を秘めた企業独自の素材や技術等を指します。「シーズ」をうまく形にすることで、革新的な製品やサービスを生み出すことも可能となっています。

「シーズ」の由来

ビジネス用語として使われる「シーズ」は、英語の「seeds」をカタカナに変換したものです。「seeds」は「seed」の複数形ですが、「seed」は「種」「種子」「根源」の意味になります。食用の種として知られる「チアシード」「サンフラワーシード」などの「シード」と、同じ意味の言葉です。つまり「シーズ」は、「ビジネスの種」と言い換えることができます。

「シーズ」の使い方・例文

上では「シーズ」の大まかな意味について述べましたが、続いては使い方について見ていきましょう。ビジネス用語としての「シーズ」の用法は、以下の例文のようになります。

  • 例文:「せっかく新素材を開発しても、製造プロセスがしっかり吟味されていなくては、シーズとはなりにくい」
  • 例文:「現在のビジネスシーンは、シーズ志向のみのマーケティングでは通用しづらくなっている」
  • 例文:「シーズ志向でビジネスを展開するには、ある程度の規模の資金力が欠かせない」

「シーズ」と「ニーズ」の違い

「シーズ」と対になるマーケティング用語としてよく言及されるのが、「ニーズ」です。ここでは、マーケティング用語としての「ニーズ」の意味や、「シーズ」との違いについて見ていきましょう。

「ニーズ」とは

「ニーズ」は、英語で「必要」「需要」などを意味する単語「needs」をカタカナ化したものですが、マーケティングの分野で使われる場合は、「消費者が実際に求めるもの」「生活の中でなくてはならないと感じるもの」といった意味合いになります。人や集団が、日常生活の中で感じる欠乏感について言う言葉で、マーケティングの基礎とも言える概念となっています。生理的ニーズ、社会的ニーズ、個人的ニーズなどの種類に分類されます。

「ニーズ」は人の手で作られるものではなく、人間性の根本部分として、常に存在していると言われています。例えば「のどが渇いた」状態にあったり、「早く移動したい」という欲求を持つ人は、「ミネラルウォーターなどの水分」や「自動車などの移動手段」を必要なものとして求めることになります。このように、「ニーズ」は「人が欲求に基づいて不足していると感じ、必要とするもの」を指して使われるようになっています。

「シーズ志向」と「ニーズ志向」の違い

マーケティングにおいては、「ニーズ志向」と「シーズ志向」という2つのコンセプトを比較する形で語ることが多くなっています。それぞれはどのように違うのでしょうか。

2つの特徴を大まかに言うと、「ニーズ志向」は「消費者視点に立って商品・サービスを開発したり販売すること」で、「シーズ志向」は「生産者視点に立って新商品・新サービスを開発したり、市場を創造すること」というものになります。「ニーズ志向」による代表的な商品は、自動車や衣類、スマートフォンといったものです。これらは現代生活においては欠かせない物であり、需要は常に途切れることがありません。このように「市場で確固とした需要があるもの」についての調査や分析を行い、それに基づいて「今消費者が必要とする商品やサービス」を提供していくのが、「ニーズ志向」のマーケティングということになります。

これに対し、「シーズ志向」は、生産者側を主体として新しいモノやサービスを作るというコンセプトになります。自社が独自に持つ技術などを基盤に、「こういったものを作りたい」という生産者側の思いを優先して、商品やサービスの開発に取り組むのが特徴となっています。

「シーズ志向」の代表例としてよく挙げられるのが、iPhoneやiPadなどのApple社の製品です。こうした製品は、それまで市場には存在せず、したがって「ニーズ」もありませんでしたが、提供されるとすぐに爆発的に広まりました。このように、「まだ形としては存在しないが潜在的なニーズはあるものを、生産者側の発想や開発力などによって提供していく」という手法が、「シーズ志向」のマーケティングになります。

「シーズ志向」「ニーズ志向」のメリット・デメリット

「ニーズ志向」のマーケティングのメリットは、すでに確かな需要があるため、比較的売れやすいというところです。その一方で、競合他社が多く、シェアを伸ばすのが難しいというデメリットもあります。それに対し「シーズ志向」のマーケティングの場合、製品の独自性の高さから、うまくいけば市場の独占も可能となっています。しかし同時に、潜在的なニーズが掘り起こせず、消費者に見向きもされないというリスクも高くなっています。

最後に

以上、「シーズ」の意味や使い方などについて、例文を交えつついろいろと紹介してきました。

「シーズ」はこのように、「企業が持つ、製品化につながりそうな独自の技術力や開発力など」といった意味で使われています。マーケティング用語として、ビジネスシーンでは「シーズ志向」という形で使われることが多い言葉です。「ニーズ志向」とペアで語られることが多いので、こちらの意味もしっかり押さえておきましょう。