一般常識
「割く」「裂く」の意味と違い

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「割く」と「裂く」の意味と違いとは
「割く」と「裂く」は、どちらも「さく」と読む言葉です。これらは辞書では同じ言葉として扱われていますが、実際の使われ方は異なります。では、具体的にどのような使い方をするのでしょうか。今回は、「割く」と「裂く」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて、詳しく解説したいと思います。
「割く」とは
「割く」の意味合いは、「振り向ける」「割り当てる」といったものです。時間や金銭、人手、スペースなどの一部分を分けて、別の用途に当てることを言います。「小遣いの一部を割いて貯金に回した」「もうこれ以上人手は割けない」「突然のニュースのために紙面を割く」のように使われます。
「割く」の「割」という字は、「刀」の象形と「傷つける・断ち切る」などを表す象形から成っています。そこから「(刀で)断ち切る」を意味する漢字として成り立ちました。
「割く」と「裂く」は、前述のように、辞書では同じ意味の言葉として掲載されています。しかし、実際の使われ方には違いがあります。「割く」には、「裂く」のような「ひきやぶる」といった意味合いはありません。
「裂く」とは
「裂く」の主な意味合いは、「2つのものを無理に離す」といったものです。一枚の布や紙を、無理矢理ひきやぶる際などに使われます。具体的には、「シーツを裂いてロープを作る」「絹を裂くような悲鳴を上げる」「魚を裂いて調理する」のような使い方になります。
「裂く」はまた、「関係を切り離す」という意味合いでも使われます。親密な間柄にある人同士を、無理に引き離す際の表現で、「2人の仲を裂く」「生木を裂く」のように使われます。
「裂く」の「裂」という字は、「首を切る」と「衣服のえりもと」の象形から成っています。そこから「(衣服を)切りさく」「無理に離す」を表す漢字として成り立ちました。
このように、「割く」が人手などのリソースを「振り向ける」「割り当てる」ことを意味するのに対し、「裂く」は「1つのものを無理に引き離す」ことを表すようになっています。この違いを意識すると、両者を使い分けやすくなります。
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