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一般常識

「昨今」「近年」の意味と違い

「昨今」「近年」の意味と違い

「昨今」「近年」の意味と違い

「昨今の世界情勢」のように、「昨今」という言葉はニュース記事などでおなじみのものです。一方、これとよく似た言葉で、「近年」というものもよく目にします。どちらも「最近」といった意味を持ち、イメージ的に重なる部分が多い両者ですが、何か使い分けのポイントなどはあるのでしょうか。あるとすればどういった点かが気になります。

今回は、「昨今」と「近年」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「昨今」とは

昨今

「昨今」とは、「きのうきょう」や「きょうこのごろ」といった意味を表す言葉です。現在を含め、現在に近い過去までを漠然と指す役割を持ちます。読み方は「さっこん」で、「昨今の経済状況を鑑みるに、円安対策は喫緊の課題と言える」「昨今、インターネットを介した個人への誹謗中傷が大きな問題となっている」などのように使われます。

「昨今」の「昨」の字は、「一まわり前の時期」や「むかし、以前」の意味を持ちます。

「昨今」と「近年」は、どちらも「今」を起点としたある時間の範囲内を指す点で違いはありませんが、具体的な時間の幅はやや異なります。「昨今」の場合、数か月前~現在のスパンを表すこともできますが、「近年」の場合は後述するように、このような使い方はできません。

「近年」とは

近年

「近年」とは、「最近の数年間」「この数年」といった意味を表す言葉です。読み方は「きんねん」で、近い意味の言葉には、「近歳(きんさい)」があります。「近年、環境破壊はより深刻な段階に進みつつある」「近年の社会の分断は目に余るものがある」「東南アジアの国々は、近年急速な発展を遂げつつある」などのように使われます。

「近年」の「近」の字は、「へだたりが大きくない」といった意味を表します。

「近年」と「昨今」は、上記のように、「今と、今からそれほど離れていない過去まで」を表す点で違いはありません。また、どちらも文語的なニュアンスが強く、文章や公的な場面でしか使われない点も共通します。しかし、「昨今」が「数か月~現在」のスパンでも使用できるのに対し、「近年」は年単位のスパンしか表せない点は、両者の使い分けのポイントとなります。

「昨今」「近年」の意味と違い

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