「最適解」「正解」の意味と違い

「最適解」という言葉は、現実の問題やトラブルに突き当たり、それに答えを出す際などによく使われます。しかし、何となくの意味については分かるものの、詳しい意味について聞かれると困ってしまうという人も多いでしょう。特に「正解」とどう違うのかという点については、かなりの人が首をかしげるはずです。

そこで今回は、「最適解」と「正解」の使い分けについて知りたいという人のために、これらの意味や違いについて解説していきたいと思います。

「最適解」とは

「最適解（さいてきかい）」とは、文字通り「最も適した答え」という意味の言葉です。現状から見て、もっとも適当であると思われる解答について言います。「膨大な選択肢の中から最適解を探す」「状況を冷静に判断して最適解を導き出さなくては」「この方法が今のところ考え得る限りの最適解だ」のように使われます。「最適化問題」と呼ばれる数理的な問題でも「最適解」という言葉が使われますが、一般的な意味合いは、前述のようなものになります。

「最適解」と「正解」との違いは、明確に定められているわけではありません。いろいろな考え方がありますが、「最適解」の場合、「現状で」という言葉が付く点が特徴となっています。つまり、「最適解」は状況に応じて変動するもので、決まった答えが用意されているわけではない点で、「正解」と区別できると言えます。

「正解」とは

「正解（せいかい）」とは、「正しく解答すること」「正しく解釈すること」という意味の言葉です。また、その解答や解釈についても言います。「ここで正解を出さなくては、クイズに勝ち残れない」「彼女はあの難問に見事正解した」「この問題の正解はBの選択肢だ」のように使われます。また、「正解」には「結果的に良かったと思われること」の意味もあり、この場合は「傘を持って家を出たのは正解だった」のように使われます。

「最適解」との違いは、上記のように定かではありませんが、「正解」は答えが限られる点で区別できるという解釈が可能です。上で述べたように、「最適解」の答えは状況次第で変わるのに対し、「正解」は答えのパターンが決まっていることが多くなっています。また、「正解」が「100%正しい答え」を指すのに対し、「最適解」は「大まかに正しい答え」を指すという区別の仕方もあります。