一般常識
「下げる」「提げる」の意味と違い
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「下げる」「提げる」の意味と違い
日本語では、1つの言葉に複数の漢字を当てるケースが多く見られますが、「さげる」の場合も同様です。「下げる」の表記を使うこともあれば、「提げる」の表記を使うこともあるなど、場合によって異なっていますが、使い分けのルールなどはあるのでしょうか。あるとすれば、どのような違いによって区別されているのかが気になります。
今回は、「下げる」と「提げる」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。
「下げる」とは
「下げる」とは、「物の一端を固定して下に垂らす」という意味の言葉です。「風鈴を軒下に下げる」などのように使われます。また、「物を手・肩・腰などで支えて下に垂らす」という意味もあり、この場合は「タオルを腰に下げる」「肩からカメラを下げる」のように使われます。このほかに、「頭を下げる」のように「高い所・位置から低い所・位置へ移す」の意味や、「男を下げる」などのように「価値などを低くする」の意味など、たくさんの意味を持ちます。
「提げる」との違いは、「どこからさげるのか」という点にあります。新聞などにおける使い分けでは、「下げる」は「手以外からさげる」場合に使われるようになっています。これに対し「提げる」の表記は、基本的に「手からさげる」場合に使われます。
「提げる」とは
「提げる」とは、「手にさげて持つ」という意味の言葉です。「鞄を提げる」「両手に荷物を提げている」のように使われます。
「下げる」との違いは、上で述べたように、「さげる箇所」にあります。新聞などでの使い分けによると、「下げる」が「手以外の箇所からさげる」場合に使われるのに対し、「提げる」の表記は、「手からさげる」場合にのみ使われるようになっています。これは、「提げる」の「提」という字が、もともと「手にさげて持つ」ことを表しているためです。このルールに従えば、たとえば「首からメダルを“さげる”」という場合には、「提げる」より「下げる」の方が適していることになります。
ただ、辞書によっては、「つるす、垂らす」の意味の場合には、手以外の箇所でも「提げる」が使えるとするものもあります。ですので、「メダルを首に提げる」という表現も、特に間違いというわけではありません。
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