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一般常識

「離席」「退席」「中座」の意味と違い

「離席」「退席」「中座」の意味と違い

離席・退席・中座の意味と違いとは

似たような意味を指す異なる言葉は、日本語にはいくつも見られます。「離席」「退席」「中座」の3つも、そうしたものの一種です。いずれも「途中で席をはずすこと」を表しますが、どういった点が異なるのでしょうか。使い分けのポイントなどが知りたいところです。

そこで今回は、「離席」「退席」「中座」の意味と違いについて解説したいと思います。

「離席」とは

離席

「離席」とは、「自分の席を離れること」という意味の言葉です。それまで座っていた自分の席から離れて、どこかへ行くことを指します。読み方は、「りせき」です。
「離席中に顧客から電話があった」「少しの間離席するので、何かあったら呼んでほしい」のように使われます。

「離席」の「離」という字は、「頭に飾りをつけた獣」と「尾の短いずんぐりした鳥」の象形から成り、本来「チョウセンウグイス」を指していましたが、その後「はなす」「はなれる」を意味するようになりました。

「離席」と「退席」の違いは、席を離れた後にもどってくるかどうかという点にあります。
「離席」が一旦離れるだけでまた戻って来るのに対し、「退席」は後述するように、立ち去ったまま戻ってきません。この点は、両者の使い分けのポイントとなります。

「退席」とは

退席

「退席」とは、「その席から立ち去ること」という意味の言葉です。今まで座っていた席から離れ、その場を下がることを指します。読み方は、「たいせき」です。
「会社から緊急連絡が入り、打ち合わせの途中で退席してきた」「会議中の無断退席は認められない」のように使われます。

「退席」の「退」の字は、「行く」「食事」「しりぞく」の象形から成っていますが、これはかつての役人が、食事のために役所からしりぞいて家へ帰っていたことを表しています。そこから「しりぞく」を意味する漢字として使われるようになりました。

「退席」はこのように、会議などの場から立ち去っていなくなることを指す言葉で、自分の席を一時的に離れる「離席」とは、意味が違います。

「中座」とは

中座

「中座」の主な意味合いは、「談話や集会、用事などの途中で席をはずすこと」というものです。読み方は、「ちゅうざ」になります。
「寄り合いを中座して家に電話を入れる」「彼は中座を詫びながら部屋から出ていった」のように使われます。

「中座」の「中」は、「軍の中央に立てる旗」を表し、「うち」「ある状態が続いているとき」などの意味を持ちます。「座」の字は、「家」「すわる」の象形から成り、「席」の意味を持ちます。

「中座」はこのように、集まりなどの最中に一旦席を離れることを指しており、そのまま立ち去ってしまう「退席」とは意味が違います。「離席」の意味とは似ていますが、「離席」が主に仕事中に使う言葉なのに対し、「中座」はプライベートな用事にも使われる点が異なります。

「離席」「退席」「中座」の意味と違い

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