社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

一般常識

「温泉」「銭湯」「スーパー銭湯」「スパ」の意味と違い

「温泉」「銭湯」「スーパー銭湯」「スパ」の意味と違い

「温泉」「銭湯」「スーパー銭湯」「スパ」の意味と違い

お風呂は単に汚れを取るだけでなく、リラックスなどさまざまな効果を持つ設備です。特に大浴場などがある公共の入浴施設は、日々の疲れを取るのに抜群の効果があります。一方こうした施設には、「温泉」や「銭湯」などさまざまな種類がありますが、これらの種類の違いがよく分からないという人も多いでしょう。

今回は、「温泉」「銭湯」「スーパー銭湯」「スパ」の意味や違いについて解説していきますので、この4つの使い分けが気になる方は参考にしてみてください。

「温泉」とは

温泉

「温泉(おんせん)」とは、「鉱泉の中で比較的温度の高いもの」のことです。自然に湧き出すか、あるいは人工的に汲み出した際に、その地域の平均気温よりも温度が高い地下水を指します。「温かい鉱泉」の意味で「温泉」と呼ばれており、温度の低いものは「冷泉」と呼ばれます。

ただ、年平均気温は場所によって異なることから、日本では摂氏25℃以上の場合(もしくは指定された物質が一定量以上含まれる場合)、「温泉」と認められるようになっています。以上のような定義は、「温泉法」という法律に記載されています。

「温泉」と「銭湯」の違いはいくつかありますが、主なものとしては、「法律による規定」が挙げられます。「温泉」の場合は、前述のように「温泉法」で定められている点が特徴です。

「銭湯」とは

銭湯

「銭湯(せんとう)」とは、「料金を取って不特定多数の客を入浴させる浴場」のことです。「銭(料金)を払って入る湯」の意味で、「銭湯」の名が付いています。

「銭湯」の歴史は古くにさかのぼれますが、庶民に広まったのは江戸時代からになります。近代以降は内風呂の普及で営業数は減っているものの、現在でも後述する「スーパー銭湯」のような形態が登場するなど、一定の人気を集めています。

「温泉」とは、上記のように規定される法律が違います。「温泉」は「温泉法」で規定されますが、「銭湯」は「公衆浴場法」に基づく施設になります。また、「温泉」は主として自然に湧出した地下水を使っており、料金の決まりはないのに対し、「銭湯」では主に水道水や井戸水などが使われ、料金が決められている点なども異なります。

ただ「銭湯」の中には、少ないながら「温泉法」の規定に合致するお湯を使っているところもあるので、両者は必ずしも全く別物とは限りません。

「スーパー銭湯」とは

スーパー銭湯

「スーパー銭湯」とは、「大浴場のほかにさまざまな浴室・娯楽設備などを併設した大規模な銭湯」のことです。設備の内容は各施設によって異なりますが、例としては、露天風呂や蒸し風呂などの各種浴室、休憩場、外食コーナーなどが挙げられます。

「スーパー銭湯」は、1990年代後半からブームとなり、2000年代前半にかけて全国で開業が相次ぎました。現在でも比較的低料金で利用できる娯楽施設として、幅広い層から人気を集めています。

「スーパー銭湯」と「銭湯」は、どちらも「公衆浴場法」で規定される点で同じですが、そこでの分類は異なっています。「銭湯」が「一般公衆浴場」に分けられるのとは違い、「スーパー銭湯」は「その他の公衆浴場」の分類となります。そのため、「銭湯」の料金が一定の範囲に縛られるのに対し、「スーパー銭湯」では特に金額の規定はなく、施設ごとに自由に設定することができます。

なお、「スーパー銭湯」でも「温泉」のお湯を使っているところがあるため、こちらの使い分けについても、必ずしも明確とは言えません。

「スパ」とは

スパ

「スパ」とは、「鉱泉」や「温泉」、またはそれらを利用したリラクゼーション施設を意味する言葉です。英語では「spa」と書かれますが、語源については諸説あり、有力なものとしてはベルギーの温泉保養都市の名前に由来するという説と、ラテン語の文句「Sanitas Per Aqua(水の力で保養する)」に由来するという説の2つが挙げられます。

現在言われる「スパ」は、西欧の伝統的なものとは意味がやや違います。伝統的な「スパ」は、温泉の水を使った療養法を指していましたが、現在では「健康やリラックスのためにさまざまなサービスを提供する施設」といった広い意味を持つようになっています。

「スパ」には「温泉」が含まれる場合も多くなっていますが、それ以外にプールやジャグジー、スチームバスなどもありますし、ハーブや薬草、エステ、マッサージなどによる施術、さらにフィットネスやヨガといった運動もできる点が特徴です。

法律的には、「スパ」も「公衆浴場法」の「その他の公衆浴場」に分類されますが、単なる入浴や娯楽のための施設ではなく「心身の癒し」のための総合施設である点で、「スーパー銭湯」と区別されます。

「温泉」「銭湯」「スーパー銭湯」「スパ」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします