一般常識
「夏日」「真夏日」「猛暑日」「酷暑日」「熱帯夜」の意味と違い
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「夏日」「真夏日」「猛暑日」「酷暑日」「熱帯夜」の意味と違いとは
毎年7月ごろになると、「夏日」や「真夏日」といった言葉をよく聞くようになります。さらにこれらに加え、「猛暑日」や「酷暑日」、「熱帯夜」などの用語も盛んに使われ出しますが、これらは一体どのように違うのでしょうか。具体的な相違点については、あまりよく知らないという人も多いでしょう。
そこで今回は、「夏日」「真夏日」「猛暑日」「酷暑日」「熱帯夜」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。
「夏日」とは
「夏日」には、「夏の強いひざし」や「夏の暑い日」といった意味もありますが、気象用語としては、「1日の最高気温が摂氏25℃以上の日」という意味を持ちます。ニュースで言われる場合の「夏日」は、通常後者の意味合いになります。読み方は「なつび」で、「6月に入って夏日が連続している」「7月なのに、まだ夏日にならない」のように使われます。
1年間にどれくらいの日数の「夏日」があるかは、その土地の気候を表す指標の1つとなります。年ごとの変動はあるものの、主な都市の平均では、稚内8日、東京110日、大阪139日、鹿児島157日、那覇207日となっています。
「夏日」と「真夏日」の違いは、後述するように最高気温の数字にあります。
「真夏日」とは
「真夏日」とは、気象用語で「1日の最高気温が30℃以上の日」という意味の言葉です。読み方は「まなつび」で、「今日で真夏日は連続20日となった」「真夏日になると熱中症の発生が増える」のように使われます。
「真夏日」の日数がどれくらいあるかは、夏の暑さの度合いを示す目安となります。こちらも年による変動はありますが、主な都市の平均値では、稚内が0日、東京49日、大阪73日、鹿児島77日、那覇96日となっています。いずれの都市においても、「真夏日」の出現頻度は、8月が最大となります。
このように、「夏日」と「真夏日」の違いは、最高気温の数字にあります。「夏日」が25℃以上であるのに対し、「真夏日」は30℃以上となっています。
「猛暑日」とは
「猛暑日」とは、気象用語で「1日の最高気温が35℃以上の日」という意味の言葉です。読み方は「もうしょび」で、「もう1週間猛暑日が続いている」「今日は午後に猛暑日となる見込みだ」のように使われます。
「猛暑日」は、「夏日」などとは違い、2007年4月から気象庁で使用され始めた、比較的新しい用語になります。これは、以前は最高気温が35℃を超える日が、あまりなかったことによります。
主な各都市の「猛暑日」の平均日数は、稚内0日、東京3日、大阪12日、鹿児島4日、那覇0日となっています。
このように、「猛暑日」と「夏日」「真夏日」との違いは、「最高気温が35℃以上の日を指す」という点にあります。
「酷暑日」とは
「酷暑日」とは、「1日の最高気温が35℃以上の日」という意味の言葉です。読み方は「こくしょび」で、「今日も酷暑日となることが予想される」「酷暑日には熱中症対策が欠かせない」のように使われます。
「酷暑日」は、「最高気温が35℃以上」という定義においては、「猛暑日」と違いはありません。しかし、「猛暑日」は気象庁が定めた正規の用語であるのに対し、「酷暑日」は気象用語としては認められていない点で使い分けられます。
上記のように、以前は35℃を超える日が少なかったことから、それを正式に定義した用語も存在しませんでした。ただ、マスコミなどでは非公式に「酷暑日」という名称を使っており、この語は一般にも浸透していました。しかし、2007年4月から「猛暑日」が正式に使われるようになったため、「酷暑日」は「猛暑日」の俗称として扱われるようになったという経緯があります。
「熱帯夜」とは
「熱帯夜」とは、気象用語で「最低気温が25℃以上の夜(夕方から翌朝まで)」という意味の言葉です。読み方は「ねったいや」で、「今夜も熱帯夜になりそうだ」「寝苦しい熱帯夜が続く」のように使われます。夏の夜間の暑さを示す指標の1つとして使われます。
各都市の「熱帯夜」の平均日数は、稚内0日、東京28日、大阪37日、鹿児島52日、那覇99日となっています。
「熱帯夜」と「夏日」などとの大きな違いは、「最高気温」ではなく「最低気温」に基づく点にあります。ちなみに「最低気温が20℃以上の夜」を気象用語で「真夏夜(まなつや)」と言いますが、これは現在ではほとんど使われません。
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