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一般常識

「惨い」「酷い」の意味と違い

「惨い」「酷い」の意味と違い

「惨い」「酷い」の意味と違い

「惨い」と「酷い」は、どちらも「むごい」と読む言葉です。「惨い仕打ち」「酷い死に方」のような形で使われており、どちらの表記についても、小説などでたびたび見かけるようになっています。同じ言葉に2つの表記があるということは、何か使い分けのポイントがありそうですが、実際に両者に違いなどはあるのでしょうか。その点が気になるという人も多いでしょう。

そこで今回は、「惨い」と「酷い」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。

「惨い」とは

惨い

「惨い」とは、「見るにたえないほど痛ましい」という意味の言葉です。「残酷である」といった意味を表します。「こんな惨い事件は、警察官でもめったに出くわさない」「その兵士の最期はあまりにも惨いものだった」のように使われます。
また、「惨い」には「思いやりがない」「無慈悲である」といった意味もあり、この場合は「彼は他人に惨い言葉を吐いてもまったく気にしない」「あんな惨い仕打ちをされて、よく黙っていられるものだ」のように使われます。

「惨い」の「惨」の字は、「心の平安をおかす」「いたましい」といった意味を持ちます。

「酷い」との違いは、特にないと言って良いでしょう。どちらも基本的に同じような意味を持ち、同じように使うことができます。ただし、どちらの表記に関しても表外読み(常用漢字表にない読み方)にあたるので、両方とも公用文などで使われることはありません。

「酷い」とは

酷い

「酷い」とは、「見るにたえない状況」「悲惨でいたましい」といった意味の言葉です。「戦場の有様は、それはもう酷いものだった」「こんな酷い結果を招くとは、誰も予想できないことだった」のように使われます。
また、「相手をひどく扱う」といった意味もあり、この場合は「彼女はいくら人に酷いことを言っても平気だ」「誰でもあいつには酷い目に遭わされている」のように使われます。

「酷い」の「酷」は、もともと「アルコール度が高いこと」を表す字ですが、そこから「ひどい」「きびしい」などの意味で使われるようになりました。

「惨い」との違いは、上記のように特にありません。原則として、どちらも同じ状況で使うことができます。ただ、「酷い」には「ひどい」という読み方もあり、この場合は「残酷である」の意味に加え、「程度がはなはだしい」や「程度が非常に悪い」といった意味も含まれるようになります。

「惨い」「酷い」の意味と違い

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