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一般常識

「無謀」「無茶」「無理」の意味と違い

「無謀」「無茶」「無理」の意味と違い

「無謀」「無茶」「無理」の意味と違い

似たような意味合いを表す異なる言葉の例は、日本語に数多く見られます。「無謀」「無茶」「無理」の3語も、そうしたものの一種です。いずれも「まともではない」といった意味合いを表し、使われ方も似ている3つの言葉ですが、当然全く同じというわけではありません。微妙に異なる部分を持っており、ニュアンスの差で使い分けることが可能です。

今回は、「無謀」「無茶」「無理」の意味と違いについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「無謀」とは

無謀

「無謀(むぼう)」とは、「結果に対する深い考えのないこと」という意味の言葉です。無計画なことや、そうしたさまについていいます。「無謀なチャレンジは時間の浪費だ」「ろくな準備もなしに山に登るのは無謀すぎる」「自転車の無謀運転は死亡事故を招く危険もある」のように使われます。

「無謀」の「謀」は、本来「難しい問題について考える」を意味する漢字ですが、「計画する」や「たくらむ」の意味も持ちます。

「無謀」と「無茶」「無理」は同じ場面で使えるケースも多くなっていますが、前述のように、微妙なニュアンスの違いで使い分けることも可能です。「無謀」の場合は「結果を考えない」という点にポイントがあることから、「結果」の重大さをアピールしたい場合に使うのが適切と言えます。

「無茶」とは

無茶

「無茶(むちゃ)」とは、「筋道がたたないこと」「道理に合わないこと」という意味の言葉です。また、そのようなさまについても言います。「あまり無茶なことを言わないでくれ」「そんな無茶な考えは捨てるべきだ」のように使われます。

「無茶」はまた、「程度がはなはだしいこと」「度を越していること」の意味も持ちます。この場合は、「無茶な飲酒のせいで体を壊してしまった」などのように使われます。

「無茶」の語源は定かではありませんが、一説には仏教用語の「無作(むさ)」に由来すると言われています。「無作」は、「無限定なもの」や「無為」を表す言葉になります。

「無謀」や「無理」との違いにあたる「無茶」の特徴は、「道理に外れる」という意味合いにポイントを置く点にあります。ですので、その物事のありえなさなどについて強調したい場合は、「無茶」を使うのが適しています。

「無理」とは

無理

「無理(むり)」とは、「道理に反すること」「理由のたたないこと」を意味する言葉です。また、そうしたさまについても言います。「無理を通せば道理が引っ込む」「話を聞く限り、君が怒るのも無理はないようだ」のように使われます。

「無理」はまた、「実現するのが難しいこと」の意味も持ちます。この場合の使い方は、「無理を承知でお願いします」のようになります。さらに、「しいて行うこと」の意味もあり、この場合は「若い時とは違い、今はもう体の無理がきかない」のように使われます。

「無理」の「理」は、「人として守らなければならないこと」などを意味しています。

「無理」と「無茶」は重なる部分が多い言葉ですが、「無茶」のニュアンスに比べると、「無理」の「道理の外れ具合」はそれほど大きくありません。そのため、比較的理性的なニュアンスを残したいのであれば、「無理」を使うのが適切でしょう。

「無謀」「無茶」「無理」の意味と違い

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