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「メセナ」の意味とは?使い方や例文

「メセナ」の意味とは?使い方や例文

「メセナ」の意味とは?使い方や例文

「メセナ」という言葉を聞いて、すぐに意味を答えられる人は、社会人でもそう多くないかもしれません。しかし、実はこの言葉は、企業に勤める人全てにとって重要な意味を持っています。では、「メセナ」とは具体的にどういったことを指し、どのように使われているのでしょうか。

今回は、ビジネス用語としての「メセナ」の意味や使い方などについて、わかりやすく解説していきましょう。

「メセナ」の意味

「メセナ」とは

「メセナ」とは、企業による社会貢献の一種で、「企業が自ら資金を提供し、本業とは関係のない文化・芸術活動を支援すること」を意味します。財団法人等を設立して、文化的・芸術的な活動を行う団体や個人を援助することで、企業の責任を果たそうという取り組みになります。また、企業名などを冠した催し物を開き、直接援助する場合もあります。ビジネスによって得た利益を還元し、社会に貢献することが目的であり、儲けを得ることは目指されません。ただ、こうした「メセナ」活動を行うことで、企業にとっては長期的なイメージアップなどに役立つというメリットもあります。

「メセナ」の由来

「メセナ」という言葉は、フランス語で「文化・芸術の擁護」を意味する単語をカタカナ化したものですが、もともとの由来は古代ローマにあります。

古代ローマの政治家「マエケナス(Maecenas)」は、皇帝アウグストゥスの側近として活躍した人物ですが、文学への関心が高く、詩人への援助を惜しみませんでした。この「Maecenas」の名が、フランス語で文化・芸術の支援を指す単語(mecenat)となり、そこから日本にも輸入されたというのが経緯になります。

日本の企業と「メセナ」

「メセナ」活動が日本の企業において本格的に注目されるようになったのは、1988年の日仏サミットがきっかけでした。その後、1990年に「企業メセナ協議会」が設立されたことで、一気に多くの企業へ広まっていきます。この時代はバブル期だったこともあり、海外から著名な音楽家を招いてコンサートを開いたり、大型展覧会を開くなどの派手な活動が目立ちましたが、バブルの終焉とともに、こうした流れはしぼんでいくことになります。しかし、現在でも「メセナ」の文化は多くの企業に根付いており、さまざまな活動に対し地道な支援が行われています。

「メセナ」の使い方・例文

「メセナ」の意味について学んだところで、実際の使い方についても見ていきましょう。ビジネス用語としての「メセナ」は、以下の例文のように使われます。

例文:「企業のCSRを果たす上で、メセナ活動は重要な意味を持つ」

例文:「我が社はこれからも、学校の音楽活動を支援するメセナに力を注いでいく」

例文:「現代の企業メセナでは、社名を公表せずに活動するケースも多い」

「メセナ」の主な取り組み

ここまで「メセナ」の意味や使い方について見てきましたが、具体的にはどういった活動が行われているのでしょうか。ここでは、「メセナ」における主な取り組みについて紹介していきましょう。

さまざまなイベントの主催

こちらは、企業が直接さまざまなイベントを催すというものです。主な内容としては、コンサートや写真展、美術展、絵画コンクール、ワークショップなどがあります。代表例としては、トヨタの「ウィーン・プレミアム・コンサート」などが挙げられます。

文化施設の経営

コンサートホールや美術館、劇場といった、文化・芸術施設を運営するという手法もあります。有名なところでは、サントリーの「サントリーホール」や、資生堂の「資生堂ギャラリー」などが挙げられます。

資金の援助

こちらの取り組みは、文化・芸術団体や個人の活動に資金を提供したり、イベントに協賛する形で援助するというものです。代表的なところでは、すかいらーくやエイチ・アイ・エスによる、東京交響楽団への支援が挙げられます。

「メセナ」と「フィランソロピー」との違い

ところで、「メセナ」と意味が似た言葉に、「フィランソロピー」というものがあります。両者の違いはどの点にあるのでしょうか。

「フィランソロピー」は、「企業や個人の社会貢献」を指す言葉で、基本的な意味は「メセナ」と同様です。ただ、「メセナ」が文化・芸術活動への支援に限られるのに対し、「フィランソロピー」はそれ以外の奉仕活動や慈善活動も含むという違いがあります。「フィランソロピー」は、人間愛に基づく利他的行動全般を指す言葉であり、その中に「メセナ」も含まれると考えると、両者の関係が分かりやすいでしょう。

最後に

以上、「メセナ」の意味や使い方などについて、例文付きでいろいろと紹介してきました。

このように、「メセナ」は「企業が文化・芸術の分野での諸活動を支援すること」を指して使われます。いわゆるCSR(企業の社会的責任)」の一環としての活動であり、現在規模の大小を問わず、さまざまな企業が取り組んでいます。今後もその重要性は増していくと考えられるので、社会人としてはぜひ覚えておきたいワードです。また、「フィランソロピー」との関係についてもしっかり踏まえておきましょう。