一般常識
「不味い」「拙い」の意味と違い
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「不味い」「拙い」の意味と違い
「“まずい”めし」「“まずい”考え」などのように、「まずい」という言葉は日常で頻繁に使われるものです。ところでこの「まずい」を漢字混じりに表す際、「不味い」と書く場合と「拙い」書く場合の2通りがあることに気づきますが、この2つは一体どのように違うのでしょうか。使い分けのポイントが気になります。
今回は、「不味い」と「拙い」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。
「不味い」とは
「不味い」とは、「味が悪い」「おいしくない」という意味の言葉です。料理や飲料など、口に入れるものの味が良くないことを言います。「いくら不味い食べ物でも、腹が減っていれば食べざるを得ない」「彼の料理の評判の悪さは知っていたが、こんなに不味いとは思わなかった」などのように使われます。
「不味い」はまた、「醜い」や「みっともない」の意味でも使われます。この場合は、「不味い状況になってしまった」のように使われます。さらにこの他に、「ぐあいが悪い」「不都合である」の意味もあり、こちらはの場合は「不味いタイミングで嫌な奴が現れた」のような使われ方をします。
「不味い」と「拙い」の違いは、使われる場面にあります。「不味い」は、食べ物などの味について語る場面や、容姿などの良し悪しについて評する場面、都合や体裁を気にする場面などで使われる点が特徴となっています。
「拙い」とは
「拙い」とは、「下手だ」「つたない」という意味の言葉です。ある行為の仕方や質が、人並み以下であることなどについて言います。「彼女の書いた文章は、大学生とは思えぬほど拙いものだった」「彼の守備が拙いので、かなりチームの足を引っ張っている」「この拙い出来の小説が賞を獲ったなんて信じられない」のように使われます。
「不味い」との違いは、上記のように使われる場面にあります。「拙い」の場合は、ものごとのやり方などを評する場合に用いる点が特徴です。ですので、料理について言う場合でも、味を云々するなら「不味い」を、手際や腕前を云々するなら「拙い」を、という具合に使い分けることができます。
なお、「まずい」という言葉の表記としては、「不味い」も「拙い」も常用外になります。また、「拙い」の正式な読みは「つたない」になるので、それらの点は要注意です。
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