就職・転職
大企業と中小企業で働くメリットとデメリットを29の点で比較
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中小企業で働くメリットと大企業で働くデメリット
日本には約400万社の企業が存在しており、その内の99.7%は中小企業であると言われています。
また、全国の労働者数の約30%が大企業で働いており、残りの約70%は中小企業で働いているとも言われています。
今回はそんな大企業で、中小企業で、働くメリットとデメリットについて紹介していきます。もちろん、この後紹介するメリットやデメリットにはついては同じ中小企業、同じ大企業といったくくりでも会社によって違ってくる場合あります。
希望する仕事ができる
中小企業では自分のやりたい仕事ができる可能性が高いと言ったメリットがあります。
もちろん大企業に入社したら希望する仕事につけないわけでありませんが、大企業は中小企業と違い様々な事業を展開していることが多く、それに合わせて様々な部署が存在しています。
そのため総合職として入社した場合などは、営業がやりたかったのに企画に配属されてしまったり、企画がやりたかったのに人事に配属されてしまうなどの可能性があります。
転職者の場合にはスキルに応じて配属される部署が決まることが多いため、大企業でも上記なようなことは少なくなりますが、新卒の場合には配置される部署が入社後に決まることも多くみられます。
その点、中小企業ではそういったことになる可能は極めて低いと言えます。企業として小さため足りない人員補填するためや拡大したい部署への人員補充するためなど業務別に募集していることがほとんどです。
ただし、大手とは違い営業をしながら人事業務をこなしたりメイン業務以外にも違った業務をこなす可能性はあります。
異動・転勤・転属・転居・転籍・配属・転職・出向・赴任・出張・左遷・栄転の違い
様々な業務をこなせる
上記でも少し触れましたが中小企業はメインとなる業務以外にも様々な業務をこなす可能性があります。
特に人数が少なければ少ないほどその傾向は強く、例えば営業をしながらも後輩となる人材を人事として採用したり、新しい商品やサービスを考える企画などもすることがあります。
一方、大企業では営業は営業部が、採用は人事部が行います。
様々な業務に携わってみたい、色々な経験を積みたい、と言う方には中小企業の働き方はメリットになります。
潰しが効く
中小企業で働くことで潰しが効くようになれるのもメリットの一つです。
上記で記載したように中小企業で働くことで営業でありながら人事や企画など様々な職種や業務を経験することが多くなります。
また、新しい商品やサービスをリリースするのであれば、プレスリリースの原稿を作成したり、契約書を作成したりすることもあると思います。さらには、自分で作成できないパンフレットなどは依頼する業者を自ら選定するだけでなく、デザインや印刷枚数なども自分で企画し決定してくことになります。
そういった業務から得られる経験は、別の仕事を任された際や独立した際、転職して新たな仕事についた際などにも役立つはずです。
一方、大手では契約書は法務部が作成してくれますし、プレスリリースなどは広報が担当してくれます。また、それらの業務に一部携わることもあるかもしれませんが1から10まで全て自分でこなすことは少なくなります。
ルールがない
大企業は大企業であるがゆえに厳しいルールや規定があります。
一方、中小企業は良くも悪くもルールがない、または厳しくない場合がほとんどです。
ルールがあることでミスや失敗は少なくなりますが、ルールに縛られてしまい柔軟な対応ができなくなってしまうこともしばしばあります。
場合によっては現在の働き方や業務の遂行の仕方には合っていない昔のルールに縛られてしまい働きにくくなってしまったり、業務効率が低下してしまっていることもあります。
その点、中小企業ではそうなることも少なく柔軟に対応することが可能です。
社長など役員と話せる
大企業に入社すれば社長や専務と言った役員と話す機会は非常に少ないのが現状です。また、数千、数万と言った社員を抱えている経営者も社員一人ひとりの名前や顔を覚えていることはまずありません。
そのため、経営陣によって会社の方針が大きく変更されたり業績が大きく変化しても他人事となってしまいやすいといったデメリットがあります。
一方、中小企業では社長をはじめとする役員と話す機会は非常に多くなりやすいと言ったメリットがあります。話す機会が多くなれば上記のような方針や業績も共に共感していきやすくなります。
決裁権のある人と直に話ができる
大企業になればなるほど決裁に時間がかかるようになります。役職だけで言えば係長が課長の承認を得た後にも、課長が部長に承認を得て、最後には役員会で承認されはじめて決裁がおりることもあります。
何段階にも承認を得ることでミスや問題が発生する可能性を下げることができるメリットがありますが、時間がかかると言ったデメリットも存在してしまします。
一方、中小企業ではそう言った承認をする決裁権のある人と直に話をできるため、特に人数が少ない会社であれば最終的な決裁権を持った社長と直接話をし、その日のうちに承認を得ることも可能となります。
個人の意見が反映されやすい
上記で記載したように決裁権のある方と直接話せる機会の多い中小企業では個人の意見が反映されやすいと言ったメリットがあります。
大企業となると多数の方の承認を得る必要があるため、誰か一人でもNoと言ってしまえば、例えそれが良い提案や意見で合っても承認を得ることができません。
一方、中小企業では直接話すためそういったことはありません。また、発案者である本人が直接決裁者と話をすることで意見がダイレクトに伝わるため承認を得やすく反映されやすい傾向にあります。
個人に与えられる裁量が大きい
大企業ともなれば社員数が多くなりますので、当然管理する役職者も多くなります。一方、中小企業は社員数が少ないため大企業とは反対に役職者も少なくなります。
役職者の数が違えば同じ役職であっても持っている決裁権が異なってきます。
大企業の部長や支店長クラスが持っている決裁権を中小企業の課長が持っていることも珍しくありません。そうなれば例え平社員でも大手の平社員よりも大きな決裁権を個人で持つこととなり、自分で判断しながら仕事を進めていくことや新しいことを取り入れていくことも可能となります。
成果が会社の成長に直結する
大企業のように10,000人の内の1人など多数の中にいると例え成果を上げてもその割合は必然的に小さくなってしまいます。
一方、中小企業となれば、100人の内の1人や10人の内の1人と言ったことになり、社員数が少なればなるほど社内における1人の影響力は大きくなります。
影響が大きくなれば個人の成長が会社の成長に直結しやすくなり、会社が成長すれば給与や役職と言った評価になって返ってきやすくもなります。
昇進や昇給が早い
上記でも記載したように成果を出せば昇進や昇給といったリターンが早いのも中小企業のメリットです。
大企業でも離職率が高く比較的低い役職であれば早い段階で手にすることも可能ですが、ある程度の役職になってくるとその上に上がるには時間がかかることも珍しくありません。場合によってはすでに上役がいるせいでそのポストが空かず成果を上げても昇進できないことさえあります。
中小企業ではそういったことも少なく、会社の成長に合わせて社員が増えれば新しい部署やポストも増えますので早い段階で昇進や昇給ができる可能性があります。
チャンスが多い
中小企業では昇進や昇給が早いだけでなく、そのチャンスが多いと言ったメリットもあります。
中小企業では様々な業務を兼任したり、新しく作り上げていくためいたるところにチャンスが転がっています。
もちろん、成果を上げられることが前提になりますが、例え一度や二度失敗をしても次々にチャンスがすぐにやってくる可能性が高くなります。
一方、大企業では会社から指示された業務をこなすのが基本となります。そのため、与えられた範囲で成果を上げるしか認められる機会はありません。
また、成果を上げるにも何千、何万と言った同じ業務をこなす社員がいるため小さな成果では目立つことはありません。
場合によってはそう言ったチャンスが巡ってきても失敗してしまえば、次は別の社員へチャンスがまわってしまい、次に自分にチャンスが巡ってくるのは何年も先になってしまうこともあります。
転勤などが少ない
大企業ともなれば、支店や営業所などが全国に多数あります。また業種によっては生産工場や研究所などが地方にある会社も存在しています。
そうなれば、最初の配属でいきなり地方勤務となることも考えられますし、昇進に合わせて転勤となる可能性もおおいにあります。
反対に中小企業の場合には、支店や営業所が存在していても大企業と比べれば数が少ないのが現状です。また、支店や営業所ないと言った会社も多く存在しているため転勤などが少ないと言ったメリットがあります。
大企業で働くメリットと中小企業で働くデメリット
ここからは中小企業で働くデメリットから大手で働くメリットについて紹介していきます。
しっかりとした基本が学べる
しっかりと基本が学べるのが大企業のメリットです。特に新卒などはじめて社会人となる方には、名刺の渡し方や会議室への入退室の仕方など基本的なビジネスマナーなどを研修と言った形で教えてもらうことができます。
一方、中小企業の中にはそういった研修制度が一切ない会社も多く、OJTといった形で現場で先輩社員から学ぶしかない会社もあります。
しかし、ビジネスマナーができている方もいれば、できない方もいるためそういった方の下についてしまえば、営業先で恥をかくことも多くなりますし、間違ったマナーを覚えてしまう可能性も出てきてしまいます。
やることが明確
「様々な業務をこなせる」でも記載したように中小企業では様々な業務を兼任しながら仕事をすることが多々あります。
様々な業務をこなすことでスキルアップにつながりやすくなりますが、その半面やることが多く、時期などによっては業務が煩雑になってしまうこともあります。
一方、大企業ではやることが明確に分けられているためそういったことが少なくなります。もちろん、時期によっては中小企業と同様に忙しくなりますが、営業や人事と言った別業務で忙しくなることは少なく、1つのことに注力することができます。
様々な人と接することができる
中小企業と言っても様々な規模の会社がありますが、やはり大手と比べてしまうと社員数は少なくなってしまいます。
人数の多い大企業で働くことで様々な人と接する機会が増えます。様々な人と接することで、自分にはない考え方を参考にできたり、仕事の成功体験を学ぶ機会も必然的に多くなります。
安心して働ける
中小企業にはない、大企業の最大のメリットは会社が倒産しにくいなどの安心感と言って過言ではないかもしれません。
もちろん中小企業の中には毎年業績を伸ばしている会社もありますし、安定した経営を何十年も続いている企業も多くあります。
また、最近は大手が会社更生法を適用するなど倒産するニュースを耳にする機会もあるため大企業であっても倒産する可能性は十分にあります。
しかし大企業は倒産すると多くの社員が失業することになるうえに、関連する企業や下請けの中小企業なども連鎖倒産する可能性があるため、場合によっては政府が介入し補助するケースがあります。
そのためそういったことがまずない中小企業と比べてしまうとやはり倒産しにくく安心して働ける環境が大企業にはあると言えます。
経済的に有利
一人の労働者が一生の内に稼ぐ賃金は大企業の方が圧倒的に高くなると言われています。
一説によれば大企業に勤めた場合の生涯賃金は2億5,000万円前後と言われ、中小企業では1億8,000万円前後と言われています。また、中小企業の生涯賃金は会社の規模が小さくなればなるほどは少なくなる傾向にあるとも言われています。
もちろん、最終学歴や業種・職種、会社の規模、個人の能力などによって生涯賃金は変わってきますが、中小企業と比べると大手の方が経済的に有利であると言ったメリットがあります。
福利厚生が整っている
会社には様々な福利厚生があります。
福利厚生には社会保険など大手・中小問わず従業員全員に与えられる物と、会社単位で独自に設定されている福利厚生の2種類が存在しています。
詳しくは「福利厚生とは?全16種類の福利厚生」に記載させていただきましたが、前者は会社の規模に関係なく全ての労働者に与えれます。
一方、後者の会社が独自に設けているため、会社によって様々で、大手の方が手厚く完備されていることが多いと言ったメリットがあります。
会社によっては、朝昼晩と言った三食の食事が無料と言った福利厚生を設けている会社もあれば、家族の誕生日を祝日扱いにしてくれる会社もあります。
その他にも毎年海外へ社員旅行を行う会社もあれば、英会話やパソコン教室に無料で通える福利厚生を用意している会社も存在しています。
福利厚生が整っていれば働きやすくなるだけでなく、スキルアップや休日のリフレッシュなどもしやすくなります。
労働環境が整っている
大企業は労働環境が整っていると言ったメリットもあります。
キレイなオフィスで働けることはもちろん、会議室の他にミーティングルームがあったり、最新のソフトウェアが使用できるなど様々点で大手は労働環境を整えています。
また、パワハラやセクハラなどの相談室が設けられているのも大企業の方が圧倒的に多くなります。
将来設計を考えやすい
倒産する可能性が低く、経済的に有利である大企業には将来設計を考えやすいと言ったメリットもあります。
給与以外にも、住宅手当としてローンの一部を負担してくれればマイホームの購入もしやすくなりますし、家族手当などもあれば家庭を持つことも比較的容易になります。
さらに、産休や育休などは中小企業であっても労働者として取得できる権利がありますが、大手と比べてしまうと取得できない、または取得しにくいと言った中小企業も多く存在しています。
人間関係などのトラブルが起きても解決しやすい
人間ですので気の合う人もいれば合わない人もいて当然かと思います。また、世の中には様々な方がいるため職場の人間関係でトラブルが起こることも当然考えられます。
仮にトラブルが発生してしまったとしても大企業は様々な部署があるため、部署異動にとりトラブルを解決したり、別々のフロアで仕事をさせるなどの対処を行うことが可能です。
トラブルが起きる可能性は大企業も中小企業もさほど差はないと思いますが、起きてしまった人間関係によるトラブルは大企業の方が圧倒的に解決しやすくなります。
転職の理由の大半が人間関係によるトラブルが原因とも言われているため、そういったトラブルを解決しやすい大企業のメリットは大きいと言えます。
転職で有利に働くことも
卒業と同時に就職し生涯同じ会社に勤め続ける人と転職を1回でも経験する人では後者の方が圧倒的に多いのが現状です。
また、会社が設立され倒産せずに残る割合である企業生存率は設立されてから10年で約6%、20年で約0.3%とも言われています。
つまり、ほとんどの人が人生で1度は転職することになります。
その転職も個人のスキルなどによる所が多いものの社名も聞いたことがない中小企業経験者と誰もが知っている大企業経験者を比べれば大企業出身者の方が有利になる可能性は非常に高くなります。そのため転職を視野にいれるのであれば大企業に勤めることは必ずメリットになるとまでは言い切れないもののデメリットになることはまずありません。
大きなプロジェクトにも参加できる
会社の規模が大きくなれば大きなプロジェクトに参加できる可能性も大きくなります。
また、そのプロジェクトのリーダーとなれば、何千億円、何千人といった規模の案件を扱う経験もできる可能性があります。
そういった経験は個人のスキルアップや経験にもつながりますし、上記で記載したような転職の際にも有利に働きくたと言ったメリットとなります。
異動して様々な経験することができる
大企業にある様々な部署を異動することで様々な部署や職種を経験することが可能です。
もちろん、中小企業でも経験することは可能ですが、総務に配属されれば株主総会、人事に配属されれば大規模な説明会の運営と言った中小企業ではできない様々な経験をできるメリットがあります。
評価制度がしっかりとしている
中小企業でも評価制度がしっかりとしている会社もありますが、数人、数十人規模の会社では評価制度が整っていない場合も多くなります。
評価制度が整っていないといつ昇進できるのか、どうすれば昇給するのか分かりません。場合によっては上司などの気分次第で昇格・降格する場合も出てきてしまいます。
一方、数千、数万と言った大企業では評価制度がしっかりとしており、昇進・昇格の条件が明確に決まっているため目的を持って仕事に取り組むことが可能となります。
定期的に新人が入ってくる
景気や業績で新卒採用を行わない大企業も存在していますが、やはり中小企業と比べれば採用する割合は多くなります。
定期的に新人が入ってくると事で昇進するチャンスも増えてきます。また、新人の教育を担当することがあれば、マネジメントなどのスキルを学ぶ機会も多くなってきます。
カバーしてくれる仲間がいる
大企業では社員が歯車の一部になりやすい。と言ったような言われ方をすることもありますが、カバーしてくれる社員がいることで有給休暇や育児休暇などを取得しやすいといったメリットも生まれてきます。
反対に社員数の少ない中小企業では、カバーできる、してくれる仲間がいないために有給休暇や育児休暇が取りたくても取れない、または取れない日が出てくるといったデメリットも生まれやすくなります。
社会的信用がある
大企業の安定性やネームバリューによって社会的信用を得やすいのもメリットです。
先程も記載したように社会的信用があることで転職に有利になったりするだけでなく、ローンなども中小企業より通りやすくなったり、上限額が高くなるなどのメリットが出てきます。
多数の前例がある
仕事をする上に前例があることは非常にメリットになります。
特にはじめて行う仕事にマニュアルがあったり、同じ前例を元に仕事を進行していくことができます。
また、これまでになかった仕事を担当する場合でも、類似する前例を元に調査・進行することができますので失敗などの可能性を低くすることができます。
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