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一般常識

「共働」「協働」の意味と違い

「共働」「協働」の意味と違い

「共働」「協働」の意味と違い

「共働」と「協働」は、どちらも「きょうどう」と読む熟語です。読みが同じな上に、意味もほとんど同じに見えることから、使い分けに悩むケースも多くなっています。果たしてこの2つの言葉には、何か区別できるポイントなどはあるのでしょうか。あるとすれば、具体的にどういった点なのかが気になります。

今回は、「共働」と「協働」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、両者の使い分け方が知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「共働」とは

共働

「共働」とは、本来は学術用語で「生物における相互関係」を意味する言葉です。たとえば、捕食者・被捕食者関係などがこれにあたります。一方、最近ではこれとは別に、「ともにはたらくこと」の意味で使われるケースも多くなっています。「行政と市民が課題解決のために共働する」「障がい者と健常者が共働できる社会」のように使われます。「共働」の「共」の字は、「いっしょに」を意味しています。

「共働」と「協働」は、基本的な意味に違いはありません。どちらも複数の人間が力を合わせて行動することを指していますが、それぞれのニュアンスには微妙な違いを持たせることが通常です。「共働」は、「協働」に比べて使われる頻度が少ない言葉で、その分特別な意味合いをこめて使われる傾向があります。すなわち、「公と民などの個々の立場の違いを踏まえた上で、それぞれが尊重されて対等な関係で働く」という理念が込められるケースが多くなっています。

「協働」とは

協働

「協働」とは、「同じ目的のために、2人以上が協力して働くこと」という意味の言葉です。「地域住民が協働して治安対策にあたる」「難民問題の解決には、国際社会の協働が不可欠だ」のように使われます。「協働」の「協」の字は、「力を合わす」「調子が合う」などの意味を表しています。

「複数の個人や団体が力を合わせて行動する」を意味する「協働」の語を頻繁に見かけるようになったのは、比較的最近のことです。「共同」や「協同」では表現しづらいニュアンスが表せるとして、90年代後半から行政の会議などで使われ始めましたが、最近では一般でも使われるケースが増えています。

「共働」との意味の違いは、上記のように基本的にありません。ただ、「共働」が前述のように特別な意味合いを込めて限定的に使う傾向があるのに対し、「共働」は、単に「いっしょに働く」の意味で一般的に使われやすいという特徴があります。

「共働」「協働」の意味と違い

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