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この限りでない?この限りではない?とは
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この限りでない?この限りではない?の意味
「~はこの限りでない」「~はこの限りではない」といった言い回しが契約書や規約などでよく使用されていますが、これらは普段の生活で使用する機会が少ない言葉のため「意味が分からない」という方も多いと思います。
結論から言えば、「AはBである。ただしCの場合にはこの限りでない」と記載されている場合には「AはBである。ただしCの場合には例外とする」と言った意味になります。
つまり、「~はこの限りでない」は「前に記載されている条件の場合には除外する、例外とする」と言った意味になります。
例えば労働基準法の第二十四条二項には
賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金については、この限りでない。
と記載があります。
「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。」の部分は「賃金を毎月一回以上、日にちを決めて支払わなければならない」と言ったような意味になりますが、「ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金については、この限りでない。」の部分は「賞与(ボーナス)や退職金などは例外とする」と言った意味になります。
つまり、賞与や退職金は毎月一回以上、日にちを決めて支払ってもいいですし、毎月一回以上、日にちを決めて支払わなくてもいいと言うことになります。
また、労働基準法の第六十一条には
使用者は、満十八才に満たない者を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によつて使用する満十六才以上の男性については、この限りでない。
と記載があります。
「使用者は、満十八才に満たない者を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。」の部分は「18歳未満の者を22時から翌朝の5時といった時間帯に働かせてはいけません。」といった意味になりますが、「ただし、交替制によって使用する満十六才以上の男性については、この限りでない。」の部分は「日勤(昼勤)や夜勤と言ったように労働時間を分けて勤務させる交代制の場合には16歳以上の男性は例外とする」と言った意味になります。
つまり、「16歳以上」「男性」「交代制」と言った3つの条件を全て満たしていれば「22時から翌朝の5時」でも18歳未満を勤務させることが可能となります。
そのため、交代制であっても16歳の女性は上記の時間に勤務させられませんし、16歳の男性であっても交代制でなければ上記の時間に勤務はさせられません。
また、「この限りでない」といった言い回しもあれば「この限りではない」といった言い回しもあります。
調べた所、労働基準法や建築基準法では「この限りでない」と統一されていましたが、国家公務員法では「この限りでない」と「この限りではない」の両方が使用されていました。
契約書や利用規約などでも「この限りでない」と記載をする物もあれば、「この限りではない」と記載をする物もあります。
そのためどちらも「除外する、例外とする」と意味であり、大きな違いはないと思われます。
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