一般常識
「心遣い」「気遣い」「気配り」の違い
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心遣い・気遣い・気配りの違い
「誰かに対する配慮」といった意味の言葉にも、いろいろな種類があります。例えば「心遣い」や「気遣い」といったものですが、これらは何気なく使っているものの、こまかい意味の違いについては、意外に気をつけたことがないという人も多いでしょう。うっかり混同してしまわないためにも、似た言葉の意味をそれぞれしっかり把握しておきたいところです。
そこで今回は、「心遣い」「気遣い」「気配り」という3つの言葉の意味や違いについて、詳しく解説していきます。
心遣い
「心遣い」を辞書で調べると、「あれこれと気を配ること、心配り」というものと、「祝儀、心づけ」の2種類があります。「心遣い」の「遣」の字は、「工夫して役に立つようにする」といった意味があり、「何かに用事をさせる」といった意味の「使」とは違います。
「気遣い」との違いで言うと、どちらも「気を配ること」を表している点では同様です。しかし、使い方は完全に同じではありません。
「心遣い」は、主に相手が自分に対し、まごころや思いやりの気持ちを示してくれた時に使われます。例えば、落ち込んでいる時に激励してくれたりといった際に、「お心遣いありがとうございます」などのように使います。この場合「お気遣いありがとうございます」という言い方もできますが、「気遣い」の使い方は、「心遣い」と以下のような点で違いがあります。
気遣い
「気遣い」の辞書での意味は、「あれこれと気をつかうこと、こころづかい」というものと、「よくないことが起こるおそれ、懸念」という2種類となっています。ここでは、前者の意味が問題となります。
辞書に「こころづかい」という言葉が使われているように、「気遣い」と「心遣い」は意味合いがよく似ています。しかし、前述のように使い方は若干異なります。「気遣い」が使われる場面は、相手が自分のために、神経を使って何かをしてくれた時です。例えば相手の家を訪ねた際、お茶をだしてもらった時などに、「どうぞお気遣いなく」といった具合に使います。この場合「お心遣いなく」とは言いませんから、この点は両者の大きな違いと言えるでしょう。
気配り
「気配り」の意味は、「あれこれと気をつかうこと」「手抜かりがないよう注意すること」といったものです。また、辞書では「こころづかい」という意味も載っています。
このように、「気配り」もまた、「心遣い」や「気遣い」と意味の上で大差はないと言うことができます。
ただ、ニュアンスには若干の違いがあります。「気遣い」や「心遣い」は行う相手が限られますが、「気配り」の方は、もう少し広い範囲に向けて行われるのが通常です。また、「気遣い」などは今現在についての配慮を指しますが、「気配り」は、これから起こることに対して使われることが多いという点も異なります。
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