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一般常識

「切る」「割る」の意味と違い

「切る」「割る」の意味と違い

「切る」「割る」の意味と違い

「切る」と「割る」は、それぞれ数多くの異なる意味を持ちますが、どちらも「下回る」といった意味合いを持つ点で共通しています。両方とも人数や割合などの数量に関して使われ、イメージがよく似ていることから、使い分けに迷うケースも少なくありません。この2つの言葉には、果たして使い分けのポイントなどはあるのでしょうか。あるとすればどの辺かが知りたいところです。

今回は、「切る」と「割る」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。

「切る」

切る

「切る」とは、「つながっているものを断ったり、付いているものを離したりする」などを意味する言葉です。このほかに多数の意味を持ちますが、その中に「ある基準の数量以下になる」「ある基準の数値以下・以内にする」というものもあります。この場合は、「Aは100メートル走で10秒を切るタイムを出した」「ダイエットの効果で体重が50kgを切った」のように使われます。

この場合の「切る」は、「割る」とほぼ同じ意味合いになりますが、それぞれのニュアンスには微妙な違いがあります。「切る」の場合、「ある基準値を越えて多かったものがだんだん低まり、基準値に近づいて行ってそれに達したあと、ついに基準値を下回る」というニュアンスを持つ点が特徴です。また、「切る」はポジティブな意味合いで使える点も、「割る」との違いになります。

「割る」

割る

「割る」とは、「強い力を加え個体の物をいくつかに分けて離す」といった意味の言葉です。ほかにも多数の意味がありますが、その1つに「一定数に達しないで下回る」「ある水準以下になる」という意味もあります。この場合は、「志願者が定員を割る」「仕入れ値を割る」のように使われます。

「割る」と「切る」は、同じ場面で使えることもあります。たとえば「原価を割る」と「原価を切る」は、どちらも表現として成りたちます。その一方で、「割る」は「最初少なかったものが基準値に近づいていったが、結局達せずに終わる」という状況で使う場合も多くなっています。つまり、「切る」にポジティブなニュアンスが含まれるのとは違い、「割る」には「必要なのに足りない」というネガティブなニュアンスが含まれる点が特徴と言えます。「100メートルのタイムが10秒を切った」とは言いますが、「10秒を割った」とは言わないのが、その例です。両者を使い分ける際は、こうしたことに留意するとわかりやすいでしょう。

「切る」「割る」の意味と違い

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