一般常識
「基準」「規準」「水準」の違い

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基準・規準・水準の違いとは
「基準」と「規準」は、どちらも「きじゅん」と読む言葉です。発音だけでなく、使われ方も同じようなものであることから、両者が同義の言葉と思う人も多いでしょう。
しかし、この2つの言葉は、実際には微妙な違いがあります。今回は「基準」と「規準」の違いに加え、やはり似た使われ方をする「水準」との違いについても、詳しく解説していきます。
基準とは
基準とは、何かを比べるときに、判定の基礎となるような一定の標準を言います。
英語で言うと、「Standard」がこれにあたります。具体的には、「評価基準」「判断基準」「基準以上・以下」といった風に使います。
基準という言葉は、さまざまな場面で使われます。例えば絵画や作文のコンテストにおいては、入賞者を決める上で、その作品が他より優れていることを示すための指標が必要になります。この指標は「審査基準」と呼ばれ、この基準を最も満たした作品が優秀作として選ばれることになります。このように、基準は優劣や差異、適不適を測るための物差しといった意味合いがあります。
前述のように、基準という言葉は汎用性が高く、判断の基礎として幅広く使われます。こうした点は、「規準」との違いとなっています。
規準とは
規準はもともと、コンパスや水準器を指す言葉です。その意味から転じて、判断や行動を決めるための規則といった意味も持つようになりました。「規範」という言葉と置き換えることもできます。具体的には、「判断の規準にする」などといったように使われます。
このように、規準は人が何かを決めたり、行動をする上で拠り所になる指標といった意味合いがあります。例えば、法律や学校の校則、会社の規則、また、親や師の教えといったことなどです。
つまり、規準という言葉は、倫理的、社会通念的な性格が強いということが言えます。この点は、上記のように幅広い場面で使われる「基準」との、大きな違いとなっています。
水準とは
水準という言葉は、本来「水準器」を指すものでした。これは、水を張った器で水平を測る器具のことです。そこから転じて、ものごとの程度を測るための標準といった意味合いが生まれました。英語で言う「level」にあたる言葉です。「水準に達している」「水準に満たない」などのように使います。
水準は、「基準」と似たような使われ方をすることが多くなっていますが、明らかな違いがあります。
最も大きな違いは、基準は恣意的・主観的なものを含むのに対し、水準は客観的なものに限られるという点です。例えば「判断基準」という言葉はありますが、「判断水準」と言うことはありません。このように、水準はあくまで程度やレベルを指す言葉であり、主観的な視点は入らないという特徴があります。
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