一般常識
「皮」「革」「皮革」の意味と違い
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皮・革・皮革の意味と違い
「革小物」や「革製品」といった場合の「革」と、「鹿の皮」などの「皮」はどのように違うのか、お分かりでしょうか。なんとなくは分かっていても、詳しい違いについては言えないという人も多いでしょう。もちろんこれらの言葉は、はっきりと区別することができます。
今回は「皮」と「革」の違いに加え、「皮革」の意味などについても詳しく紹介していきます。
皮とは
「皮」の主な意味合いは、3つあります。1つは、「動植物の肉や身を包んでいる、外側の膜」といったものです。「皮膚」や「表皮」という言い方で表す場合もあります。「りんごの皮をむく」「カエルの皮をはぐ」「日焼けで皮がむけた」のように使われます。
もう1つの意味は、「物の表面にあり、中身を包んだり覆ったりするもの」といったものです。これは、「まんじゅうの皮」などが当てはまります。
最後は、「ものごとの本質を覆う、表面の部分」という意味合いです。これは、「欲の皮」や「化けの皮」といった表現で表され、「化けの皮がはがれた」のように使われます。
以上のように、「皮」は複数の意味合いを持ち、さまざまな場面で使われるという特徴があります。この点は、後述する「革」との違いに挙げられます。
革とは
「革」は、「動物の皮の毛を取って干したもの」を表します。獣皮の毛を取り除き、陰干ししたもののことです。「なめし革」「牛革」「革製品」「革ジャン」などのように使われます。
「革」という字は、「頭からしっぽまではがされた獣の皮」の象形から成っています。
「皮」と「革」は、どちらも動物の表皮であるという点で違いはありません。しかし、「皮」は人間が手を加えていないものを指すのに対し、「革」は毛をはいで、なめし加工がしてあるという違いがあります。
なめし加工とは、薬品等を使って動物の皮膚を丈夫で使いやすくする工程のことです。通常なめし加工していないものは、「皮」と呼ばれます。「毛皮」と書く場合は、なめし加工はしてありますが毛が残っているために、「毛革」とは書かれないようになっています。
皮革(ひかく)とは
「皮革(ひかく)」とは、なまの皮となめした革をまとめて言う言葉です。文字通り、「皮」と「革」を合わせた意味を持ちます。また、動物の皮を加工したものを総称して言う言葉でもあります。英語では、「leather(レザー)」に当たります。
通常は「皮革製品」や「皮革産業」などと使うことが多く、「皮」や「革」などと違い、日常生活で使われる機会はあまり多くありません。
前述のように、動物の生皮やそれを加工したもの全般を指す言葉ですが、広い意味では「人工皮革」や「模造皮革」も含められます。人工皮革とは、不織布などを用いて人工的に天然皮革に似せて作られた素材のことで、一方「模造皮革」は、繊維くずや革くずを固めて作られた天然皮革の模造品を言います。
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