一般常識
「硬い」「固い」「堅い」の意味と違い
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硬い・固い・堅いの意味と違い
「かたい」という言葉を漢字に置き換える時、どの表記を使うか迷うところです。「かたい」には「硬い」「固い」「堅い」の3つの表記があり、それぞれどういう違いがあるのか分かりづらいためです。実際に、これらにはニュアンスや使い方の違いなどはあるのでしょうか。その点について気になる人も多いでしょう。
そこで今回は、「硬い」「固い」「堅い」の意味と違いについて紹介していきます。
硬いとは
「硬い」という表記の意味はいくつかあります。1つは「物が力を加えられても、簡単に形状を変えない」ということ、もう1つは、「自分だけの考えに固執してこだわること」ということ、また、「緊張してぎこちない様子」や「話がまじめすぎて面白みがない」などという意味もあります。
「硬い」の「硬」は、石の象形と、台を手で押しつぶそうとする象形からできています。つまり、「容易に形が変わらない様=かたい」を意味していることになります。
「硬い」と、「固い」や「堅い」との違いは微妙なところです。それぞれ意味合いや使い方がはっきり分かれているわけではなく、重なっているところも多くなっています。一方で、反対語から考えると少し違いがわかりやすくなります。「硬い」の反対語は、「柔らかい」「軟らかい」です。つまり「硬い」は、大まかに言えば「物が物理的な力に影響されにくい状態」と、「人の様子がこなれていなくてぎこちないこと」の2つの意味があると言えます。
固いとは
「固い」の意味合いは、次のようなものになります。すなわち、「物の形状が変わりにくい状態」「物や人同士のつながりが強いさま」「決意が簡単にゆらがないさま」「融通がきかないさま」「まじめなさま」などといったものです。
「固い」の「固」は、城壁と兜という象形から成っています。両方とも「中身をしっかり守るもの」を表しており、そこから「かたい」の意味が生じました。
「固い」は使われる範囲が広く、意味合いも多くのものを含みます。反対語は、「緩い」「柔らかい」「軟らかい」になります。特に「緩い」の反対語であるという点から、「全体が引き締まって緊密なさま」というニュアンスを含むのが、他の表記との違いに挙げられます。
堅いとは
「堅い」の意味合いは、「つながりが強固なさま」「心が動揺しないさま」「浮ついてなくて信用できるさま」「小さな誤りも許さないさま」といったものです。
「堅い」の「堅」は、「体がかたくなる」さまを表す象形と、「かためた土」の象形からできています。
「堅い」の反対語は、「もろい」「柔らかい」「軟らかい」といったものになります。ポイントは「もろい」が反対語になっている点で、ここから「堅い」の表記が、「形の安定性が高く、すぐに崩れたりしないさま」というニュアンスを含むことが見て取れます。この点は、ほかの表記との微妙な違いになります。
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