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一般常識

「箇所」「個所」「カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所」の違い

「箇所」「個所」「カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所」の違い

「箇所」「個所」「カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所」の違いとは

場所を数える際などに使う「かしょ」という言葉には、「箇所」「個所」「ヶ所」などさまざまな表記があります。一体どの表記を使うべきなのか、文章を書く時に毎回迷うという人も多いでしょう。これらの細かい違いを知っておくと、使い分ける時に便利です。

そこで今回は、「箇所」「個所」「カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所」という言葉の違いについて、詳しく説明していきます。

箇所とは

箇所とは助数詞の1つで、数を表現する漢字の後ろに付き、ある特定の部分や場所の数を表す際に使われる言葉です。

箇という漢字は「独立した竹」という意味を表しており、古くは竹を数える際に使われていましたが、その後物を数えるのに添えられる言葉として使われるようになりました。
例えば、「この部屋には出入口が三箇所ある」「このあたりに駐車場は二箇所ある」といった具合に使われます。

もう1つの使い方としては、あるものの中で問題とされている、特定の部分を指す際に用いられます。
例えば、「このスマートフォンの故障箇所はここです」「骨折箇所の周辺に裂傷がある」といった具合に使われます。

「個所」との違いについては、以下で見ていきましょう。

個所とは

個所もまた、助数詞として場所の数などを表すのに使う場合と、あるものごとの中の問題とされる場所を指す場合とがあります。意味としては、「箇所」と違いはありません。辞書でも、両者を同じ意味の言葉として載せているものがほとんどです。

そうした中で、この2つの違いを指摘するなら、箇所は常用漢字にあたるが、個所は常用漢字表には含まれないという点が挙げられます。「個」には本来、「か」という読みはありません。昭和29年には、国語審議会が作成した「当用漢字補正資料」によって、「個」を「箇」の代用とする案も挙げられましたが、結局当用漢字が変更されることはありませんでした。しかし、NHKを除くマスコミでは、昭和29年以来現在でも個所の表記を用いています。

そのため、公用文においては個所の表記は間違いであり、「箇所」が正しいということになります。

カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所とは

「かしょ」の表記には、「カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所」などのものもあります。これらの意味もまた、「箇所」や「個所」とほとんど同じですが、助数詞としての用法に限られるという点に違いがあります。

これらの表記は、「この辺には公園が三カ所ある」などという風には使われますが、「この英文のこのヶ所が分からない」などとは使いません。
ちなみに「ヶ」という表記はカタカナの「ケ」ではなく、「个(箇の略字)」を変形させたもの(または「箇」の竹冠の1つ)とされています。
それがカタカナに誤解され、「ケ」や「カ」の表記も使われるようになったと言われています。

「箇所」「個所」「カ所・ヵ所・ケ所・ヶ所」の違い

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