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一般常識

「科される」「科せられる」の意味と違い

「科される」「科せられる」の意味と違い

「科される」「科せられる」の意味と違い

規則を破って罰金を支払わなくてはならなくなった際などに、よく「科される」という言葉が使われます。一方、これと同じような状況で「科せられる」という言葉を使うケースもありますが、この2つの表現は、一体どちらが正しいのでしょうか。両者の文法的な形などを詳しく比較することで、答えが見えてくるはずです。

今回は、「科される」と「科せられる」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い方で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

「科される」

科される

「科される」とは、サ行五段活用の動詞「科す」の未然形「科さ」に、受身・尊敬・自発・可能の助動詞「れる」が付いた形の言葉です。「科す」の意味は「罰として与える」なので、「科される」は「罰を受ける」「罰をお与えになる」「罰を与えることができる」といった意味を表すことになりますが、多くの場合は「罰を受ける」の意味で使われます。「行政罰を科される」「科料は比較的軽い罪に科される刑罰だ」のように使われます。

「科せられる」との意味の違いは、特にありません。どちらも同じ内容を表しており、同じ場面で使うことができます。また、どちらが正解でどちらが間違いということもなく、両方とも文法的に正しい言葉となっています。
ただ、一般的な使用頻度としては、「科される」の方が「科せられる」よりも高い傾向があります。

「科せられる」

科せられる

「科せられる」とは、サ変動詞「科する」の未然形「科せ」に、助動詞「られる」が付いた形の言葉です。「科する」は「刑罰を与える」の意味で、「られる」は受身や可能、尊敬などの意を示す役割を持つので、「科せられる」は「罰を受ける」「罰を与えることができる」「罰をお与えになる」といった意味を表すことになります。
ただ、やはり一般的には、「罰を受ける」の意味で使われることが多くなっています。「過料は法令違反者に制裁として科せられるものだ」「スピード違反で罰金を科せられた」のように使われます。

「科せられる」と「科される」は、上記のように意味の違いはありません。文法的な形が異なるだけで、両方とも問題なく同じように使うことができます。
ただ、これも上で述べたように、一般的な「科せられる」の使用頻度は、「科される」に比べてやや少ないという特徴があります。

「科される」「科せられる」の意味と違い

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