社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

一般常識

「格言」「名言」「ことわざ」の意味と違い

「格言」「名言」「ことわざ」の意味と違い

「格言」「名言」「ことわざ」の意味と違い

人生の指針や目標を定めたり、座右の銘などを心に刻む時、よく「格言」や「名言」、「ことわざ」が引き合いにだされます。これらはいずれも、短い文句の中に重要なことが言い表されている点で共通しますが、どういった部分が異なるのかという点については、あまり詳しく知られていないのが実情です。果たしてこの3つの言葉は、どのように使い分けるのが正解なのでしょうか。

今回は、「格言」「名言」「ことわざ」の意味や違いについて解説していきますので、これらを使い分ける際の参考にしてみてください。

「格言」とは

格言

「格言(かくげん)」とは、「人生の真理や機微が簡潔にまとめられ、戒めや教訓として役立つ言葉」を意味します。「金言」や「処世訓」、「箴言(しんげん)」などとも言われます。「ニーチェの格言をこころに刻む」「シェイクスピアの作品は格言の宝庫だ」「相場の格言に“天井売らず、底買わず”というものがある」などのように使われます。

「格言」の「格」の字は、この場合「規範」や「手本」などを表し、「格式」などの使い方と同じ意味合いになります。

「格言」と「名言」は似ていますが、微妙に違います。「格言」の場合は、「処世の教訓となること」という部分に重点が置かれるところが特徴です。一方「名言」は、効果が戒めや教訓に限定されない点で使い分けられます。

「名言」とは

名言

「名言(めいげん)」の意味とは、「事柄の本質をうまく言い当てた言葉」というものです。「彼は折に触れて名言を吐く」「イチローの名言に感銘を受ける」「“天才とは1%のひらめきと、99%の努力だ”とはけだし名言である」などのように使われます。

「名言」の「名」の字は、この場合「すぐれている」や「立派である」、「有名」といった意味を表し、「名人」などの使い方と同様になります。

「名言」と「格言」は、どちらもある真理について述べた言葉である点で共通しますが、上記のように捉え方は違います。「格言」のポイントが「戒めや教訓」に絞られるのに対し、「名言」はより幅広い捉え方をされるようになっています。

たとえば「富士には月見草がよく似合う」という言葉は、特定の教訓を示すわけではないので「格言」とは言えませんが、ある種の本質をついていることから、「名言」に当てはまると言うことができます。

「ことわざ」とは

ことわざ

「ことわざ」の意味とは、「古くから言い慣わされ、教訓や風刺などを含んだ短い言葉」というものです。「俚諺(りげん)」や「俗諺(ぞくげん)」などとも言われます。「古いことわざでも現代に通じるところは多い」「“急がば回れ”とは当を得たことわざだ」などのように使われます。

「ことわざ」は漢字では「諺」と書かれますが、これは「言う」「飾る」の象形から成り、「教えを美しく飾った言葉=ことわざ」を表します。

「ことわざ」もまた、ある事柄の真理などを表した言葉という点で「格言」や「名言」と共通しますが、明確な違いがあります。「ことわざ」の場合は、「古くから言い慣わされてきたもの」に限定される点が特徴です。「格言」にも古いものが多くみられますが、現代の言葉が当てはまらないわけではありません。

また、「ことわざ」は「格言」に比べ、日常生活に即した内容が多い点も使い分けのポイントになります。

「格言」「名言」「ことわざ」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします