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一般常識

「懐古」「回顧」の意味と違い

「懐古」「回顧」の意味と違い

「懐古」「回顧」の意味と違いとは

「懐古」という言葉は、小説や随筆など、さまざまなところで目にします。一方、同じ読みの言葉で「回顧」というものがありますが、この2つは意味合いにも重なる部分があるため、区別に困るケースが多くなっています。果たしてこれらの言葉は、どのように使い分けられているのでしょうか。

今回は、「懐古」と「回顧」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。

「懐古」とは

懐古

「懐古(かいこ)」とは、「昔のことを懐かしく思うこと」という意味の言葉です。以前のできごとなどに思いをはせ、それを懐かしむことを言います。「昔住んでいた家の前で、しばらく懐古の情に浸った」「最近小さい頃を懐古することが多くなった」「こういう懐古趣味は好きではない」のように使われます。ちなみに「懐古趣味」とは、「古いものを好む嗜好」を意味します。

「懐古」の「懐」の字は、「かつてのできごとなどを思い出して、昔にもどったようで感動する」といった意味を表します。一方「古」の字は、この場合「過去」を意味しています。

「回顧」との主な違いは、「客観的か主観的か」という点にあります。「回顧」が後述するように、客観的な視点の言葉であるのに対し、「懐古」は主観的な意味合いが強い点で使い分けられます。

「回顧」とは

回顧

「回顧(かいこ)」とは、「過ぎ去ったことを思い出すこと」という意味の言葉です。以前に起こったできごとや、自分がした振る舞いなどをかえりみることを言います。「少年時代を回顧する」「チャーチルの回顧録を読んだ」「アーティストの○○氏の回顧展が開かれている」のように使われます。

「回顧」の「回」の字は、この場合「帰る」「戻る」などの意味になります。一方「顧」の字は、「過ぎ去ったことを思い起こす」を意味しています。

「懐古」との違いは、上記のように客観的な姿勢を持つ点にあります。「懐古」が昔を積極的にポジティブに捉えようとする言葉であるのとは違い、「回顧」は良い点悪い点含めて、過去を総合的に見つめようとする点が特徴です。

「懐古」「回顧」の意味と違い

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