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一般常識

「準備」「用意」「支度」の意味と違い

「準備」「用意」「支度」の意味と違い

「準備」「用意」「支度」の意味と違い

同じような行為を表す別種の熟語という例は、日本語の中に数多く見られます。「準備」「用意」「支度」の3語も、そうしたものの一種です。いずれもある物事を前もってととのえておくことを指しますが、どういったポイントで区別されるのでしょうか。使い分けで迷わないように、その点について知っておきたいところです。

今回は、「準備」「用意」「支度」の意味や違いについて解説していきますので、これらを使い分ける際の参考にしてみてください。

「準備」とは

準備

「準備(じゅんび)」とは、「物事をする前に、あらかじめ必要なものをそろえたり態勢をととのえたりしておくこと」という意味の言葉です。「理科の実験の準備をする」「心の準備がまだできていない」「大会の準備に余念がない」「下準備は万端だ」「会議の資料を準備しておいてくれ」などのように使われます。

「準備」の「準」という字は、「めやす」や「のり(法則)」「なぞらえる」の他に、「そなえる」の意味もあります。

「準備」と「用意」は、同じ場面で使えることも多くなっていますが、微妙な違いもあります。「準備」の場合は、「用意」に比べて総合的なニュアンスが強い点が特徴です。例えば「マラソン大会の準備をする」という場合は、単に用具をそろえておくだけでなく、運営面での備えの意味も含まれることになります。

「用意」とは

用意

「用意(ようい)」とは、「前もって必要なものをそろえ、ととのえておくこと」という意味の言葉です。ある事を行うにあたり、事前に備えておくことを言います。「友人へのプレゼントを用意する」「出かける用意はできている」「食事の用意を忘れていた」「彼女は用意周到な人だ」のように使われます。

また、「用意」という熟語には、「気を配る」「気にかける」「注意する」といった意味も含まれます。この場合は、「意を用いる」とも表現されます。

「用意」と「準備」の違いは微妙なところですが、「準備」が前述のように総合的な意味合いを持つのに対し、「用意」は「必要な物をそろえておく」という、より限定的な意味合いになる点で使い分けられます。例えば「マラソン大会の用意をする」という場合は、主にシューズやウェアなどの用具をそろえておく意味になり、運営面の備えについては通常含まれません。

「支度」とは

支度

「支度(したく)」とは、「予定されている物事を実行するのに必要なものをそろえること」という意味の言葉です。「夕食の支度にとりかかる」「明日からの出張の支度に手間取っている」などのように使われます。また、「外出するために身なりをととのえること」の意味もあり、この場合は「今日は彼氏との初デートなので、気合を入れて支度する」などのように使われます。

「支」と「度」は、どちらも「はかる」を表す字で、もともとの「支度」の意味は、「計算する」「見積もる」といったものになります。やがてそこから、「用意する」といった意味が派生し、現在のような使われ方をするようになりました。

「準備」や「用意」との違いにあたる「支度」の特徴は、「対象が身の周りのものに限られる」点にあります。例えば「出かける支度」や「ごはんの支度」とは言いますが、「党大会の支度」や「攻撃の支度」とは言わないといった具合です。

「準備」「用意」「支度」の意味と違い

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