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一般常識

「辞令」「発令」「内示」の意味と違い

「辞令」「発令」「内示」の意味と違い

「辞令」「発令」「内示」の意味と違い

「辞令」という言葉は、社会人であれば比較的身近なものでしょう。折に触れて目にすることもあると思いますが、その一方でこれと似たようなイメージの言葉に、「発令」や「内示」といったものもあります。この3つはいずれも同じような時期に接するため、それぞれの違いが今ひとつわかりづらいところですが、実際はあるポイントで明確に区別することができます。では、そのポイントとは一体何なのでしょうか。

今回は、「辞令」「発令」「内示」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「辞令」

辞令

「辞令(じれい)」とは、「官職・役職などの任免の際、その旨を書いて本人に渡す文書」という意味の言葉です。「異動の辞令が出た」「辞令を交付する」「辞令が発令される」などのように使われます。また、「辞令」には「ことばづかい」などの意味もあり、この場合は「外交辞令」や「社交辞令」などのように使われます。

「辞令」には、さまざまな種類があります。代表的なものとしては「採用辞令」や「異動辞令」、「退職辞令」が挙げられますが、そのほかにも昇格・昇給の辞令や降格・降給の辞令、職務の兼務の辞令などがあります。

「内示」との違いは、「正式な決定」である点にあります。一方「発令」とは、行為を指しているわけではない点で区別できます。

「発令」

発令

「発令(はつれい)」とは、「法令、辞令などを発布・公表すること」という意味の言葉です。「異動を発令する」「輸入禁止を発令する」「暴風警報が発令される」のように使われます。

「発令」と「辞令」の違いは分かりにくいところですが、「モノか行為か」という点で区別できます。「辞令」が上記のように、入社や異動など人事についての決定について記した文書を指すのに対し、「発令」はそうした「辞令」などを公表することを指しています。つまり、「辞令」は具体的なモノであり、「発令」は行為であるという具合に覚えておけば、使い分けしやすいでしょう。

これに対し、「内示」との違いは、内容を公に発表する点にあります。詳しいことについては、このあと解説していきましょう。

「内示」

内示

「内示(ないじ)」とは、「非公式に通知すること」という意味の言葉です。公式の告示に先立って、当事者に内密に決定内容を示すことを指します。「異動の内示を受ける」「昇進を内示する」「内示の情報が漏洩する」のように使われます。

「内示」と「辞令」の違いは、上で述べたように、その決定が正式なものであるかどうかという点にあります。「辞令」は正式な決定で、公表もされますが、「内示」はその前の非公式な段階であり、対象となる本人以外には知らされません。「辞令」の前に「内示」を出すのは、引っ越しや手続きといった準備用に一定の期間を設けるためです。

一方「発令」とは、これも上記のように、内容を公表するかどうかという点で使い分けられます。「発令」が決定内容を公に発表するのに対し、「内示」は本人にしか伝えられない点が特徴です。

「辞令」「発令」「内示」の意味と違い

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