一般常識
「頂く」と「戴く」の意味と違い
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「頂く」「戴く」の意味と違い
「いただく」と読む漢字には、「頂」と「戴」の2つがあります。これらの表記は、一体どのような意味の違いがあるのでしょうか。また、どうやって使い分けるべきかについても知りたいところです。そこで今回は、「頂く」と「戴く」の意味と違いについてご紹介していきましょう。
頂くとは
「頂く」の表記で表される意味は、主に3つあります。1つは「敬意を表して高くささげる」というもので、「宝石を押し頂く」のように使います。もう1つは「目上の人として敬って迎える」という意味で、こちらは「社長として頂く」のように使います。また3つ目の意味は、「食べる、飲む」「もらう」の謙譲語というもので、「ごちそうを頂く」「ほうびを頂く」のような使われ方をします。
「頂」の字は、「人の頭部」などを表しており、そこから「いただき」「てっぺん」などを意味する漢字となりました。
上の意味のうち、「頂く」でもっともよく使われるのは、3つ目のものです。すなわち、何かの食べ物や飲み物、あるいは品物などをもらったとき、自分をへりくだって表現する言葉が「頂く」になります。一方、「戴く」との違いについては、以下で見ていきましょう。
戴くとは
「戴く」の意味合いは、基本的に「頂く」と違いはありません。辞書でも両者を同一の言葉として扱っていますが、一般的には使い分けがなされています。「戴く」の表記で表されるのは、主に頭に何かを載せたり、かぶったりする時です。例えば、「王冠を戴く」「仮面を戴く」のように使われます。
これは、「戴」の字がもともと、「面を頭にのせる」さまを表していることによります。
「戴く」はまた、「ありがたく受ける」という意味合いでもよく使われます。これも「頂く」と同様の意味合いですが、「戴く」の場合は、主に「物品を受け取る」際に使われるようになっています。つまり、「コーヒーを頂く」だと「コーヒーを飲んだ」という意味になりますが、「コーヒーを戴く」では、「品物としてのコーヒーをもらった」という意味になるわけです。また、「戴く(いただく)」の読みは常用漢字に含まれないという点も、「頂く」との違いになります。
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