一般常識
「他ならない」「外ならない」の意味と違い
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「他ならない」「外ならない」の意味と違い
「ほかならない」という言葉は、日常会話ではあまり使われませんが、レポートなどの文章ではたびたび使うことがあります。しかしその際に、「他ならない」と「外ならない」のどちらの漢字表記を使うかで悩むというケースも多いでしょう。果たしてこの2つの表記のうち、どちらが正解といったことなどはあるのでしょうか。また、両者が使い分けられるかどうかも知りたいところです。
今回は、「他ならない」と「外ならない」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。
「他ならない」
「他ならない」とは、「それ以外のものでは決してない」という意味の言葉です。断定や強調の表現として、外に選択肢がないことを表す意で使われます。通常は「~にほかならない」の形で、「これは突発的な事故に他ならない」「彼が失敗したのは、単に練習が足りなかったからに他ならない」のように使われます。また、「他の人とは違っていて、特別な関係にある」という意味もあり、この場合は「他ならない君の頼みとあっては、断りようがない」のように使われます。
「外ならない」との意味の違いは、特にありません。どちらも同じことを指しており、同じように使うことができます。使い分けについても、特にルールや傾向などは存在しません。好きな方を使ってOKですが、それでも迷う場合は、ひらがなで書くのが無難でしょう。
「外ならない」
「外ならない」とは、「ほかのものではない」「まさしく~である」といった意味の言葉です。「君の彼女に対する悪印象は、ただの思い込みに外ならない」「この画期的な製品が実現できたのは、我々全員が並外れた努力をしたからに外ならない」などのように使われます。また、「外ならないあなたのためなら、喜んで何でもするよ」のように、その人がほかの人と違って、特別の関係にあることを言う際にも使われます。
「他ならない」との意味の違いは、上記のように特にありません。どちらが正解ということもないので、両者とも問題なく使うことができます。
「外」と「他」の使い分けについても、「外=ある範囲から出たところ」「他=それとは異なるもの」という定義はありますが、判断が難しいケースの方が多く、明確な区別はできないというのが実際のところです。そのため、上で述べたように、迷ったらひらがな表記を用いるのが無難です。
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