一般常識
「兵士」「兵隊」「軍人」の意味と違い

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兵士・兵隊・軍人の意味と違いとは
複数の異なる言葉が、同じような意味合いを表すという例は数多くあります。「兵士」や「兵隊」「軍人」といった言葉も、そうしたものの一種でしょう。これらは皆同じことを表しているようですが、はたして違いなどはないのでしょうか。
今回は、「兵士」「兵隊」「軍人」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて解説したいと思います。
兵士とは
「兵士」の意味は、「軍隊の中で士官の指示を受ける者」というものです。士官とは将校及び将校相当官の総称であり、少尉以上の階級の武官を言います。つまり「兵士」は、これらの将校より下に位置する者すべてを指すことになります。「一兵士として命令には従わなければならない」「末端の兵士にまで戦意がみなぎっている」のように使われます。
「兵士」の読みは「へいし」ですが、古くは「へいじ」と読まれました。また「ひょうじ」という読みもあり、この場合は、律令制で兵役に徴発された農民を指します。
「兵士」の「兵」の字は、「手斧」と「両手」の象形から成り、「武器」「兵士」「軍隊」などの意味を持ちます。また、「士」の字は「まさかり」の象形から成り、「男子」「武士」「戦士」などの意味を持ちます。
「兵隊」などとの違いや使い分け方については、以下で見てみましょう。
兵隊とは
「兵隊」の意味は、主に3つあります。1つは、「軍隊で下級の兵士」というものです。この場合は、「兵士」と意味の違いはありません。使い方も、「銃を持った兵隊がたむろしている」「敵の兵隊が待ち伏せている」のように使われます。
2つ目は、「兵士を隊に編成した集団」というもので、「軍隊」と同義です。この場合は、「兵隊に取られる」のように使われます。
3つ目の意味合いは、「会社や官庁で役職のつかない者」というもので、「しょせんは企業の兵隊にすぎない」のように使われます。
このように、「兵隊」は基本的に「兵士」と同じ意味ですが、「軍隊」や「ひらの社員」の意味も含むところが異なります。また、「兵隊さん」のようにくだけたニュアンスを持つ点も、「兵士」との違いになります。
軍人とは
「軍人」の意味は、「軍籍にある人の総称」というものです。軍隊に身を置く人間全てを指します。「息子はりっぱな軍人に育った」「戦前の子どもにとって、軍人はあこがれの職業だった」のように使われます。「軍人」は、古くは「いくさびと」と読まれ、「武人」や「兵士」を表す言葉でした。
「軍人」の「軍」は、「戦車」「かこむ」の象形から成り、「戦車で包囲する=いくさ」を意味する漢字となっています。
このように、「軍人」は軍隊にいる者全員を指すという点が、主に将校より下の者を指す「兵士」や「兵隊」との違いになります。
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