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一般常識

「埴輪」「土偶」の意味と違い

「埴輪」「土偶」の意味と違い

「埴輪」「土偶」の意味と違い

「埴輪」と言えば、日本史の授業などで目にした記憶のある人も多いでしょう。その一方で、これとよく似た「土偶」というものも、学校の授業で習うようになっています。どちらも古い時代に作られた土の製品で、独特の形状を持つ点で共通しますが、いくつかの点ではっきり区別することができます。では、具体的にどういった点が異なっているのでしょうか。

今回は、「埴輪」と「土偶」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。

「埴輪」とは

埴輪

「埴輪(はにわ)」とは、「古墳の墳丘あるいは外堤などに立て並べられた素焼きの土製品」を意味する言葉です。「円筒埴輪」と「形象埴輪」の2つに大別され、後者は動物や人物、器具器材などさまざまな形で表されます。

「埴輪」の「埴(はに)」は土の一種で、黄赤色できめが細かく、ねばりけのあるものを指します。古代においては、瓦や陶器の材料として使われていました。この「埴」で作った人形などを輪のように並べたことが、名称の由来とされています。

「埴輪」と「土偶」は、作られた時代や形、目的などさまざまな点で違います。「埴輪」は4~7世紀ごろの古墳時代に作られたもので、武人や巫女などの形で表され、なおかつ古墳に並べる用途を持つ点が特徴となっています。

「土偶」とは

土偶

「土偶(どぐう)」とは、広義には「人物や動物をかたどった土製品」を意味します。「偶」は、「人形」などの意味を表す漢字です。ただ一般的には、「土偶=縄文時代の人形の土製品」の意味で使われることが多くなっています。

狭義の「土偶」が作られたのは、約16500~3000年前の縄文時代で、弥生時代から後は同様のものは作られなくなります。形は人型に限られており、動物や器具などの形状のものは見られません。祭祀などのために作られたと言われていますが、詳しい用途は不明です。眼が遮光器のような形をした「遮光器土偶」が有名ですが、各部の表現や文様などは、時期や地域によってかなり異なっています。

このように、「土偶」と「埴輪」は、さまざまな点で違いがあります。「土偶」は縄文時代の土の人形で、「埴輪」は古墳時代の土の置物と覚えておくと、使い分けやすいでしょう。

「埴輪」「土偶」の意味と違い

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