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一般常識

「排出」と「輩出」の意味と違い

「排出」と「輩出」の意味と違い

排出・輩出の意味と違いとは

読みが同じために、意味を取り違えやすい言葉はいくつもあります。「排出」と「輩出」も、そうした言葉の一種でしょう。どちらも「何かを出す」ことでは共通していますが、実際の使われ方はまったく違います。それぞれの意味合いをしっかり学び、使い分けを間違えないようにしたいところです。

そこで今回は、「排出」と「輩出」の意味と違いについて見ていきましょう。

排出とは

排出

「排出」とは、「不要物を押し出す」という意味の言葉です。何かの内部にあるいらないものを、外部へ排除する動きを言います。また、生物が物質代謝によって生じた不要もしくは有害な物質を、体外へ排除することも言います。「室内に溜まったガスの排出作業が行われた」「老廃物の排出には、バランスの取れた食事が欠かせない」のように使われます。

「排出」の「排」は、「手で左右におしのける」「外に押し出す」などの意味を持ちます。また「出」の字は、「足がくぼみから出る」さまを表しており、「でる」「はなれる」といった意味を持ちます。

「輩出」との違いは、「排出」は出すのが「不要物」や「有害なもの」であるという点になります。「輩出」は後述するように、「物質を押し出す」という意味はありません。

輩出とは

輩出

「輩出」とは、「優れた人物が世に出ること」という意味の言葉です。あるグループや場所から、傑出した人物が続々と世の中に出ていくことを言います。「あの学校は、これまで多くのリーダーを輩出してきた」「あの人の門下からは、優れた研究者が何人も輩出されている」のように使われます。

「輩出」の「輩」という字は、もともと「戦争でならんだ車」を表していますが、その後「仲間」や「つらなる」の意味で使われるようになりました。

「輩出」はこのように、「あるところから優れた人物が生まれること」の意味で使われる言葉で、「排出」とはまったく意味が違います。ですので、「政治家を排出する」といった使い方は、間違いということになります。この点に気をつけて、両者を使い分けるようにしましょう。

「排出」と「輩出」の意味と違い

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