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一般常識

「合理的」「効率的」「能率的」「論理的」の意味と違い

「合理的」「効率的」「能率的」「論理的」の意味と違い

「合理的」「効率的」「能率的」「論理的」の意味と違い

文章を書く際や人前で話す際、言葉の選択に迷うことがあります。「合理的」「効率的」「能率的」「論理的」の4語も、迷いやすい言葉の範疇に含まれるでしょう。どれもイメージ的には内容が似ているように思えますが、どこら辺に違いがあるのでしょうか。具体的な区別のポイントが知りたいところです。

今回は、「合理的」「効率的」「能率的」「論理的」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「合理的」とは

合理的

「合理的(ごうりてき)」とは、「理性や道理にかなっているさま」「理論などに基づいているさま」という意味の言葉です。「今回の君の行動は、多少荒っぽいが合理的な判断だったと思う」「自然界は合理的な法則の下で動いている」のように使われます。

また、「合理的」には「むだを省いて能率よくものごとを行うさま」の意味もあります。この場合は、「合理的な処置を施したおかげで、トラブルの影響は最小限にとどめられた」のように使われます。

「合理的」は、「道理にかなっており、誰もが納得できる」という意味合いに重点を置く点が、「効率的」や「能率的」との違いになります。「論理的」とはかなり似ていますが、「合理的」は経験などを根拠とする場合でも使える点で区別できます。

「効率的」とは

効率的

「効率的(こうりつてき)」とは、「使った労力に対して、得られた結果の方が大きいさま」という意味の言葉です。何かをする際に、少ない力で多くの成果を挙げられることについて言います。「若いころから資産を効率的に運用してきたおかげで、彼女は今ではかなりの資産家だ」「もっと効率的な仕事の進め方をしないと、これからのビジネスシーンで生き残っていけない」のように使われます。

「効率的」と「能率的」は、非常によく似た言葉で、同じ場面で使えることもありますが、細かい点では違います。「効率的」の語で主に問題となるのは、「得られた成果」と「投入した労力」の差です。つまり「効率的」は、「コストパフォーマンスが良い」と言い換えることができます。一方「能率的」の語では、後述するように、「一定時間内にできる仕事量」が主な問題となります。

「能率的」とは

能率的

「能率的(のうりつてき)」とは、「無駄なくはかどるさま」という意味の言葉です。仕事のはかどり方がスムーズであることについて言います。「彼の働き方は非常に能率的で、誰より結果を出すのに常に余裕がある」「この能率的なシステムを導入したことで、会社の業績も大幅にアップした」などのように使われます。

「能率的」と「効率的」は、上記のようにかなり似通った言葉ですが、「どういった要素と比較するか」という点で使い分けることができます。「効率的」が主に「費用」と「効果」の比較で使われるのに対し、「能率的」は主として、「時間」と「仕事量」の比較で使われるようになっています。つまり、「能率的=一定時間内により多くの仕事をこなせること」と表現することが可能です。

「論理的」とは

論理的

「論理的(ろんりてき)」とは、「論理の法則にかなっているさま」「理屈に合っているさま」「ちきんと筋道を立てて考えているさま」という意味の言葉です。「あの人は常に論理的な思考をする」「データを基に論理的に説明してくれないと、君の考えは受け入れられない」のように使われます。

「論理的」は、「理屈に合う」「筋道立って考える」という意味合いに重点を置く点で、「能率的」「効率的」と区別できます。一方、「合理的」との違いは微妙なところですが、「根拠の厳密さ」という点で使い分けることもできます。「論理的」は、一般に「合理的」より根拠に厳密さを求める度合が高い点が特徴です。提示された事柄の定義が明確なことが重視されるため、「経験上間違いない事実」に基づいていても理屈として説明できなければ、通常は「論理的」とは言われません。

「合理的」「効率的」「能率的」「論理的」の意味と違い

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