一般常識
「毎に」「事に」の意味と違い
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「毎に」「事に」の意味と違いとは
「~ごとに」という言葉を漢字で表す時、思いつく文字には「毎」と「事」があります。
しかし「毎に」と「事に」は、読みは同じでも、表す意味は大きく異なっています。混同して使うと、ちぐはぐな文章になるので注意が必要です。
今回は「毎に」と「事に」の意味と違いについて説明しますので、使い分ける際の参考にしてみてください。
毎に
「毎(ごと)に」は接尾語の一種で、名詞や動詞の連体形の後に付いて、「そのことをするたびに」「そのどれもが」「どの~もみな」といった意味を表す言葉です。
例えば「あの部屋では夜毎(よごと)パーティーが行われている」という場合には、「あの部屋では夜になるたびにパーティーをしている」という意味になりますし、「会う人毎に“太ったね”と言われる」という場合には、「顔を合わせた人のだれもが“太った”と口にする」という意味になります。
このほかに、「日毎に空気が冷たさを増す」「彼は週末毎に会いに来てくれる」「彼女はことある毎に文句を言ってくる」のように使われます。
「毎に」の「毎」という字は、「髪飾りを付けて髪を結う婦人」の象形から成っています。これは、女性は常に髪の手入れが必要であることを表しており、そこから「つねに」「~するたびに」を意味する漢字として成り立ちました。
「事に」との違いについては、以下で見てみましょう。
事に
「事(ごと)に」とは、形式名詞の「事」と、格助詞の「に」が合わさってできた言葉です。「ことに」とも読みますが、「ごとに」と読む場合は動詞の連用形や名詞、形容動詞の語幹について、ことがらとしての行為や状態を表す場合が多くなっています。
具体的には、「考え事に悩まされる」「悩み事に煩わされる」「色事には縁がない」「きれい事に付き合っている暇はない」のように使われます。
「事に」の「事」は、「祭事にたずさわる人」を表す象形から成っています。そこから転じて、「しごと」や「ことがら」を意味する漢字として成り立ちました。
このように、「毎に」と「事に」の意味合いは全く異なるので、使う際は違いに注意することが必要です。
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