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一般常識

「現状」と「原状」の意味と違い

「現状」と「原状」の意味と違い

現状・原状の意味と違いとは

「げんじょう」と読む熟語はいろいろありますが、その中で「現状」と「原状」の2つは、特に使い方を混同しやすくなっています。しかし、実際の意味合いは異なっており、きちんと使い分けることが必要になります。では、例えば「“げんじょう”回復」という場合の「げんじょう」には、どちらの表記を使うべきなのでしょうか。

今回は、「現状」と「原状」の違いについて、詳しく解説していきましょう。

現状とは

現状

「現状」とは、「現在の状態」という意味の言葉です。何らかのものごとについての、その時点でのありさまを言います。類語としては、「現況」があります。「現状のままではこちらに不利だ」「現状を維持するだけでは成長できない」のように使われます。

「現状」の「現」の字は、「玉の光があらわれる」さまを表しており、「あらわれる」を指しますが、「今」の意味もあります。「状」の字は、「犬のさまざまな姿」を表しており、そこから「すがた」「かたち」の意味で使われるようになりました。

「原状」との違いは、「どの時点の状態を指すか」という部分にあります。「現状」は前述のように、「今の時点の状態」を指すところに特徴があります。

原状とは

原状

「原状」とは、「はじめの状態」という意味の言葉です。そのものがもともと成していた形や状態を指します。「原状を取り戻すには時間がかかる」「テナントを退去するにあたっては、原状回復工事を行う必要がある」のように使われます。

「原状」の「原」という字は、「湧き始めたばかりの泉」を表しており、そこから「みなもと」の意味を持つようになりました。一方「状」の字は、上記のように「かたち」などを表します。

「現状」との違いは、上でも述べたように、「どの時点を表すか」という点にあります。「現状」が「今その時」を指すのに対し、「原状」は「以前」を指すようになっています。ですので、「現状回復」という言い方は間違いであり、「原状回復」が正解ということになります。この点を踏まえると、使い分けしやすくなるはずです。

「現状」と「原状」の意味と違い

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