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一般常識

「瓦解」「崩壊」の意味と違い

「瓦解」「崩壊」の意味と違い

「瓦解」「崩壊」の意味と違い

二字熟語にはさまざまな種類がありますが、その中には意味合いが似通っているものも少なくありません。「瓦解」と「崩壊」の2つも、そうしたものの一種です。これらはいずれも「くずれる」などの意味合いを持ち、同じような場面で使えるイメージですが、どこかに使い分けのポイントはあるのでしょうか。あるとすれば、具体的にどこら辺かが気になるところです。

今回は、「瓦解」と「崩壊」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「瓦解」とは

瓦解

「瓦解(がかい)」とは、「組織的な物事の一部分がこわれて、それによって全体がこわれること」という意味の言葉です。また単に、組織だった物事の全体が壊れることについても言います。「閣僚の不祥事が相次いだことにより、政権はもはや瓦解寸前となっている」「メンバー間の方向性の違いが露わになったことで、反体制運動は瓦解してしまった」のように使われます。

また「瓦解」は、特に徳川幕府の終わりを指すことも多くなっています。この場合は、「瓦解に伴う維新」などのように使われます。

「瓦解」の「瓦」は「屋根がわら」のことで、一部のかわらの崩れがやがて屋根全体の崩れをもたらすさまを、組織的なダメージにたとえた言葉になります。

「崩壊」との違いは、「使われる対象が限られる」ところにあります。「瓦解」の場合は、主に組織的なものが壊れることについて言う点が特徴となっています。

「崩壊」とは

崩壊

「崩壊(ほうかい)」とは、「くずれてしまうこと」「こわれてしまうこと」という意味の言葉です。「地震で崩壊した家を建て直す」「家庭の崩壊が子供に与える影響は大きい」などのように使われます。

「崩壊」はまた、物理用語としても使われます。この場合は、「放射性原子核が放射線を出して、ほかの種類の原子に変化する現象」を指します。

「崩壊」と「瓦解」は、どちらも「くずれる」「こわれる」という意味を持つ点は共通しますが、具体的な使われ方は違います。「瓦解」が上記のように、組織的な物事に限って使われるのに対し、「崩壊」は特に対象は限定されず、幅広く使える点が特徴となっています。

ですので、単に「物事がこわれる」といった意味を表す場合は「崩壊」を、「組織的な物事がこわれる」ことを強調する場合は「瓦解」を、といった具合に使い分けることが可能です。

「瓦解」「崩壊」の意味と違い

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