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一般常識

「外相」「外務大臣」の意味と違い

「外相」「外務大臣」の意味と違い

「外相」「外務大臣」の意味と違い

新聞などで政治や外交関連の記事を読む際、よく「外相」という言葉を目にするようになっています。「林外相はG7に向けて出発した」といった具合ですが、この「外相」という言葉は、「外務大臣」と何が違うのか分からないという人も多いでしょう。そもそも両者には相違点があるのか、場面に応じた使い分けはできるのかが知りたいところです。

今回は、「外相」と「外務大臣」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、両者の使い分けが気になる方は参考にしてみてください。

「外相」とは

外相

「外相(がいしょう)」とは、「外務大臣」の略称です。「外相」の「相」は、「大臣」の意味を表します。「外相」の他にも、「首相(内閣総理大臣)」「農相(農林水産大臣)」「法相(法務大臣)」などの略称で使われます。

「相」は、もともとは中国で、歴史的に宰相職の名称として用いられてきたものです(相国、丞相)。現在の中国では、閣僚の職名には「部長」が用いられます。

日本では、主に新聞において、「相=大臣」の意味で使われるケースが多くなっています。これは、「大臣」よりも「相」と書く方が、字数を節約できるためと考えられます。一方テレビでは、「しょう」の読みが「省」と間違われやすいため、主に「大臣」が使われます。

このように、「外相」と「外務大臣」に意味の違いはありません。

「外務大臣」とは

外務大臣

「外務大臣(がいむだいじん)」とは、「外務省を管轄する国務大臣」のことです。「外務」は「外交関係の国政の仕事」を意味する言葉で、そうした仕事を専門的に行う組織が、「外務省」になります。「外務大臣」は、その「外務省」の長で、内閣の構成員の1人になります。

「外務省」は、1869年(明治2年)に作られました。当初その長官は「外務卿」と呼ばれていましたが、1885年(明治18年)の内閣制度制定によって、「外務大臣」と改称されています。初代の「外務大臣」は、井上馨が務めました。

前述のように、「外相」は「外務大臣」の略称であり、両者に意味の違いはありません。使い分けに関しては、主にメディアの都合によっているだけで、一般的にはあまり気にする必要はないでしょう。

「外相」「外務大臣」の意味と違い

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