一般常識
機能・性能・仕様・品質の違い
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機能・性能・仕様・品質の違いについて
「機能と性能の違いは?」と聞かれて明確に答えられる人は少ないと思います。
また、似たような言葉に仕様や品質と言った言葉があります。
普段は何気なく使い分けていると思いますが、仕事上で使う場合などはしっかりと意味を理解して使い分けていく必要があります。
ここでは機能・性能・仕様・品質の違いについてご紹介していきます。
機能
機能とは「その物が持っている働き」のことです。
スマートフォンで例えるならば「通話」や「メール」と言った物も機能に該当しますし「カメラ」や「防水」「GPS」なども機能に該当します。
英語ではfunction(ファンクション)となります。
機能の例文
- 防水機能付きのスマートフォンが欲しい
- 多機能商品は便利だが機能が多すぎて使い勝手が良くない
- 抗菌機能のある新しい製品を開発する
性能
性能とは「その物が持っている能力」のことです。
同じ様にスマートフォンで例えるなら「充電時間1時間」や「1,600万画素」、「防水水深50m」などが性能に該当します。
ナイフの「切れ味が良い」「軽量」など一部の表現を除き、上記のように数値化しやすいと言った機能との違いがあります
また、「燃費10km/L」「燃費30km/L」といったように数値化することができるため他の製品などと比較しやすい面を持ち合わせています。
英語ではperformance(パフォーマンス)やcapacity(キャパシティ)、ability(アビリティ)、となります。
性能の例文
- 機能が多くても性能が良くなければ良い商品とは言えない
- 燃費性能が1リットルあたり100kmの車を作りたい
- 性能を高めて製品の差別化を図り競争優位性を獲得する
仕様
仕様とは「物を作る際に決めた設計」のことです。また、仕様書とは仕様が書かれた書面のことです。
上記の「カメラ」「防水」と言った機能だけでなく「約1,600万画素」、「防水水深50m」と言った性能なども仕様として決められ仕様書にまとめられています。
さらに「価格」や「サイズ」「色」と言った要素なども仕様書には記載されており、スマートフォンに限らず仕様書があれば全く物を作ることが可能となり、例えるなら料理のレシピのような物が仕様書となります。
英語ではspecification(スペシフィケーション)、略されてspec(スペック)となります。
仕様の例文
- 製品の仕様書を作成するのは非常に疲れる
- この機種は特別仕様になっています
- 仕様を満たしていないので世に出すことはできない
品質
品質とは「品物の質」と言った意味になりますが、ISO9000では「本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度」と定義されています。また、品質工学では「品質とは、品物が出荷後、社会に対して与える損失である。ただし、機能そのものによる損失は除く」と定義しています。さらにPMBOKでは「一連の固有の特性が要求事項を満足している度合い」と定義されています。
つまり、品質は機能や性能と違い比較的あいまいな表現で、様々な場合によって定義が異なります。
英語ではquality(クオリティ)となります。
また、品質には「基準がない」と言った違いがあります。
機能は「ある・ない」と表現できますし、性能は「1,600万画素」「水深50m」と言ったように数値などで表すことができます。
しかし品質はそういった基準がありません。そのため人によって基準が異なり、全く同じ製品でもAさんは高品質だと感じ、Bさんは低品質と感じることもあります。
品質の例文
- この製品は非常に品質が高い
- 製品によって品質にばらつきがあることは良いことではない
- 製品の品質検査には非常にコストがかかる
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